10%の才能と20%の努力…そして、30%の臆病さ…残る…

　パチコンパチコン
　パチコンパチコン
　玉を弾き、釘がそれを跳ね返す音が響いている
　たまに来る演出はただの賑やかしに過ぎず、当たるかハズレるか
　ただそれを睨むだけである
　当たりなら問題は何もない、ハズレたのであればそれはそれで一向にかまわない

　問題はハズレ演出を見た後だ
　左側からひょこっと出てくる彼
　彼がふっと消えるか、こちらに気が付くか
　そこに至るまでの演出が強ければ強いほど、焦燥感は強くなる
　いなくなれ…っ！
　早く消えろ…っ！

　「！」
　彼の気づきとともに、コントローラー上のボタンが虹色に輝く
　あぁ、また引いてしまった
　そう、皆さんお待ちかねの「依頼承諾BONUS」である
　こうなればもうV-コントローラーを待つばかりであるが、彼が差し出すのはボタンである

　原作97巻ではゴルゴ13へ依頼するために村の大人たちから預かった宝石を渡すはずが、諸々あって手元に残っているのは家を出る際にお守りとして母が渡してくれた形見のみ
　それを依頼の報酬として受け取るゴルゴ13
　なんとも感動的なシーンである
　その感動を俺にもくれよと
　このBONUSが当たる度にいつも思っているのだが、どっこい彼が差し出したのはボタンである
　チャレンジ獲得期待度6.3%のボタンである
　今日もゴルゴは依頼を承諾することなく、終わってしまった
　いつになったら俺の依頼をゴルゴは引き受けてくれるのか
　俺の40%の運はいつ発揮されるのか

　今日も俺は戦場に向かう
　1kあたり15～6の戦場へと

　戦績
　図柄当たり　　　2/8 25%
　クソガキ　　　　6/8 75%
　うち、依頼承諾　1/6 17%
　遊タイム突入　　0/8 0%
　

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