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ホールと父と僕、時々チョコパイ
ホールと父と僕、時々チョコパイ
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なめくじさん
ホールのような場は、いつまでも残って欲しいなぁと願っています。 - 投稿日:2020/05/09 01:34
コロナの影響もあって風当たり強くなったパチンコ屋さん。世の中一般的にはあってもなくてもどちらでもいい存在なのかもしれないけれども、自分にとってはそーでもないんだよなぁ。だって、生まれ育った実家の壁一つまたいだ目の前がホールなんだもん。
30年以上も前、ネットもケータイもなかった頃。田舎にくらす父の唯一の娯楽はパチンコでした。
仕事を終えて夕飯をすませ、「ちょっと様子見てくる」と言葉を残してそそくさとブロック壁を飛び越えてホールに消えていく父。その背中を、妹と一緒に「がんばってね!」と見送ったものでした。
なんでかって、パチンコに勝つとちょっと贅沢なお菓子をとってもらえるから。チョコパイとかエリーゼとか、横長の箱のやつ。
そんなんだから、出かけて1時間もしたころに玄関を開ける音が聞こえると兄弟そろってガッカリ顔。あぁ、負けたのかと。そしてそこに、僕ら以上にガッカリ顔の父が加わりガッカリ刻子の完成です。
もちろん、なかなか帰ってこない日もあるわけで。出かけてからかれこれ2時間もたつと兄弟そろってソワソワ、ソワソワ。母に「迎えに行ってきてもいい?」と許可を求め、妹に「お菓子、何にする!?」とオーダーを取り、長男としての責任感を背負って父の元に走るわけです。お迎えが必要な年齢でも距離でもないんだけども。
(当時は色々ゆるかったので、子供が親と一緒にパチンコ屋に立ち入っても怒られませんでした。念のため・汗)
そんな幼少時代の想い出なので、「ホールがあって良かった!」と改まって感謝するほどの存在ではないんだけども、パチンコを楽しむ父を中心に僕ら家族が幸せな時間を過ごしたのは間違いないんだよなぁと、今回のお題を見て思い出した次第です。ホールって、脇役として登場する存在感が程よいのかもしれないですね。
うん、ありがとう。
さてさて、ちなみに父は今70手前。壁の向こうのホールは1パチ専門店へと姿を変えたものの今なお営業中。そして当の私は、年に1度の帰省ではありますが、父のお迎えは欠かしていません。
さすがにお菓子は取りづらいレートになっちゃったけれども。
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このコラムへのコメント(2 件)
素敵な投稿ありがとうございます!
20年くらい前までは、ご家族用にとお洒落なスイーツ的なものを景品として置く日があったりも。子供の楽しみを奪ったのは、等価交換営業かもしれませんね。そして、そんな身近に感じられる中小規模のホールも大事だと、改めて思わされました!