私はジャグラー

私はジャグラー。

ジャグラーのイメージキャラクターである。

私が実在の人物だということを知る人物は少ない。

この顔もメイクではない。顔色が悪いだけだ。


今日も私はホールへと向かう。

当然、私が打つのはジャグラーシリーズ。
これは契約で決まっている。高い契約料と
引き換えにして、契約書の文面には

「ピエロの台しか打ってはいけない」

とある。

打ったことはないが同じ北電子のマタドールで
さえも契約書上ではアウトだ。

そういう意味ではギリギリバーグラーも打って
大丈夫なんだが設置店はもうない。
デルピエ…いやなんでもない。

パチンコに関しては、もう何年も打っていない。

私も昔はパチンコもパチスロも打っていたのだ。
だが、ピエロの出てくるパチンコ台が出てくれない限りは
パチンコを打つのは契約違反になってしまう。

サーカスチャーリーのパチンコでも出てくれれば
パチンコを打つことが出来るのだが…。
（いや、あれは正確にはピエロじゃないか？）

そんなことを考えながら、今日もジャグラーを打つ。

ペカッ！
ペカッ！！
ペカッ！！！

…

……

………


今日も疲れたな。

アニメでも見るか…。

撮り貯めしていたとあるアニメの２期を見る。

このアニメもパチンコスロットどっちも他社から出てるけど
契約書違反になるから打てないよなあ。


…いや、これは、その手があったか！


一週間が経過したある日、会社の上層部に呼び出された。
どうやらツイッターに、私がパチンコを打っている写真が
アップされたらしい。

「今日、呼び出された理由は分かっていますね？」

会議室のプロジェクターには、私がおそ松さんを
打っている様子が映し出されている。

「何か反論はございますか？」

「契約書にはピエロの台以外を打ってはならないとあります」

「当然、契約書に違反した際には違約金が発生することもお分かりですね？」

当然の結果だ。


だが、こうなることが分かったうえで打ったんだ。

当然、反論も用意してある。

「いえ、私はぴえろの台しか打っていません」



「おそ松さんのアニメーション制作は…」



「studioぴえろです」



後日、

新しい契約書にサインをさせられる

赤鼻の男の姿がそこにあった。





※本コラムはフィクションであり、北電子さんからの苦情は
　ゲンダイエージェンシー株式会社さんまでお願いします。

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