お金の話2

べ…別に前後編に分けたのは真似じゃないんだからね！！




仙台での夜のあの電話がなければまた違う人生を歩んでたのかもしれない。


謎の男に知らねえ言われた自分はカチンときた。


そもそも自分から名乗らないくせに何故名乗らせてそんな態度とられなきゃいけないのか？
人としておかしいんじゃないか？


その後も

男:仕事やってんのか？

自分:えぇ…まぁ…。

男:お前何歳だよ？

自分:21ですが…。

男:ふぅーん






なんなんだ一体…。



なんの尋問なんだ？

いやむしろ名も知らぬこいつと電話しなきゃいけないんだ？




一体用件なんだよ。





そこで自分の中で何かが弾けた。




おいこら…さっきから黙って聞いてりゃ調子のりやがって…！何様だ？まず人にもの聞く時は自分から名乗れや！大体俺になんの用あって電話してんだコラ！！




別に酒も飲んでなかったのに極度のストレスのせいか…はたまた防衛本能なのか…気付けば名も知らぬ男にキレていた。




すると男はヘラヘラ笑いながら名前を言った。



最初は分からなかった。


ありふれた苗字で全く分からなかった。



お前の職場の先輩だよ！

そう言われてハッとした。






そう。





飲みに連れていってくれて励ましてくれた先輩だ。






これはまずいと思い謝り倒した。




しかしキレられた。




お前は先輩に向かってそんな口の利き方すんのか！
お前なんか潰そうと思えばいつだって潰せるんだからな！
俺のバッグにはよぉ…お前の家族ごと抹殺できる位力ある人いるんだよ。覚悟あるんだろうな？



そんな事を永遠と言われていた。


ただこちらにも言い分がある。


いやそれなら何故最初から名乗ってくれなかったんですか？
電話では声でしか認識出来ないから分かりませんよ。


そう言うと


なに？俺が悪い訳！？お前とことん馬鹿にしてくれるな！
絶対許さねえなからな！
お前俺に慰謝料払え！100万だ！払えよ！



慰謝料…？
なんのための慰謝料？
さすがに21だった自分でもおかしいのは分かりました。
いや逆に貰うの俺じゃねーか？


なんの慰謝料ですか？


そう聞くと

精神的なもんだよ！！







いやいやいやいや！


それおーれ！！
おーれーのほーうー！


はぁ？（笑）


思わず心の声が漏れちゃいました。


なに笑ってんだよ。


お前寮だったよな？

住んでる場所も知ってるし実家だって簡単に調べはつくんだから逃げ場ねーからな。
1週間以内に100万持ってこなきゃ2度とお前の人生日の目を見ねーからな。


よく意味分からないけど脅されてる事は分かりました。



そしてこれは恐喝だと言う事も。


2日後仕事がその先輩と一緒になり一応謝りにいくが無視。
そして極め付けはあちらから来て

なんでお前謝りにこねーの？人間としておかしくねーか？100万払えよ！



もうパニックだよ…。

謝り行って無視され謝りこねー言われてキレられ…。

パニックだよ…。


限界だった為上司に相談しました。

そして申し訳ないけど辞職させてくださいと。



辞める必要はないと言われましたが、精神的に弱い自分にとってここにいる事が厳しいという事を伝えると、会った事もない社長クラスが来られました。

申し訳なかったと何故か謝られました。

そして警察に一緒に行こうと。


この事を話しておけば何かあった場合すぐ動いてくれるからと。

最下層のペーペーでそれまで名も知らなかったであろう自分の為に頭を下げ、一緒に警察に行ってくれた社長に涙が止まらず感謝しかありませんでした。


そしてその後は当時の彼女の家に転がりこみヒモ生活を3カ月程していました（笑）


ここからクズの本格的な第一歩を歩んだと思います。あの時キレなければ全うな生活してたのかもしれない…。そんな事をふと思うのです。


金銭トラブルというかただの恐喝を受けた話ですが、またまた金銭トラブルに遭遇するお話は後日。



注)ノンフィクションです。そして普段は温厚です。

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