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連続短編小説『遅れ』①
連続短編小説『遅れ』①
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ゆうジンさん
ちょいちょい打ってます(笑) - 投稿日:2015/11/13 00:47
アルゼのHANABIで一躍脚光を浴びた
「遅れ」という一つのスタート音。
日常生活で「遅れ」という言葉に
あまり良いイメージはない。
しかし、パチスロでの「遅れ」は
真逆のイメージを持つ。
チェリー?
ボーナス?
少し緊張する瞬間だ…
「・・・テロン」
(遅れた!)
クランキーシリーズで
構築された秀逸なリーチ目。
そこからさらに進化した
リーチ目を搭載したバーサス。
そこに「遅れ」という
スパイスを加えたHANABI。
この時期、ユニバーサルは
アルゼに社名を変更し
ますます業界内での立場を確立していく。
そんな僕もアルゼ信者の一人で
当然のごとくHANABIに
夢中になっていた。
(どこから押そうかな?)
トントン。
(ん?)
『また、打ってる。ゆうくん!』
彼女の名前はシノブ。
僕は半年前に仕事を辞めて
現在スロプーなのだが
その仕事場で知り合い
辞める直前に付き合いだした彼女だ。
今は彼女の仕事が終わる頃に
車で迎えに行き
そのまま僕の家に泊まって
翌朝、彼女を仕事場に送るような
半同棲生活をしていた。
そして、シノブの父親が
ギャンブルで家族に多大な迷惑を
かけていることもあり
シノブ自身、僕がパチスロに
乗じていることを
あまりよく思っていない。
『私の仕事が終わったんだから、早く食事いこうよ!』
『う、うん…』
(まぁ、ここは順押し上段暖簾狙いで。)
4枚チェリーが揃い
ボーナスの可能性はなし。
止め時にはちょうどいい。
『わかったよ!今、終わるから。』
約200枚のコインを流し
ホールを後にする。
確かにパチスロは大好きだし
HANABIは特に好きだ。
しかし、それ以上にシノブのことを
愛しているし失いたくない。
そんな態度を感じ取っているのか
定かではないが、僕がパチスロを
していることをシノブも
そこまで強く拒否反応を示さない。
そんなあいまいな状況が続いていた。
つづく…
※この物語はフィクションです。
4
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このコラムへのコメント(2 件)
いやいや、そんなに期待せずに箸休め程度に(笑)
続き、楽しみにしています!