しくじり店長・第０話

今を遡ること11年前の平成16年。

前年の秋にホールデビューするや否や全国各地のホールで増台に次ぐ増台、

その数なんと62万台という歴史的な販売台数を記録した「パチスロ北斗の拳」。

どこのホールの前を通りかかってもバトルボーナス中の、

「アター、アター、ホワッチャー！！」

というザコ共を蹴散らすケンシロウの雄叫びが聞こえていたあの頃、

全国各地では合計15,617軒のパチンコ店がジャンジャンバリバリと営業していたそうです。



時は流れて平成26年。

初代のパチスロ北斗の拳の登場から11年後となった昨年、

全国で営業しているパチンコ屋は11,627軒まで減少してしまったそうです。

新規にオープンしたお店も数多くあるにも関わらず、

店舗数そのものは実に4,000軒近くも少なくなってしまったのです。

いったいどれぐらいのホールが潰れていったのでしょうか？

ま、

少なくともそのうちの3軒は私の仕業なんですけどね（ニッコリ）。




ご紹介が遅れてしまいましたが私の名は「元・店長カタギリ」、

パチンコ業界歴16年目のベテラン平社員でございます。

これまでに会社から任されてきた3軒のパチンコ店すべてにおいて、

見事な閉店サヨナラホームランを放って消滅させた私は現在、

事務所の窓際で毎日パソコンの画面を見つめて仕事をしている演技をするだけという、

最有力リストラ候補として活躍中でございます。



今回からパチ７さんでコラムを書かせて頂くことになりましたが、

まずは皆様にお願いしたいことがあります。

私はパチンコ業界に16年もいるクセにパチ屋を３つも潰すようなダメ店長だった訳ですから、

あんまり頭が良くないのですよ、恥ずかしながら。

それゆえ「業界の今後はどうなっていくのでしょうか？」とか、

「今、業界の抱える最大の問題って何ですか？」みたいな、

マジメな質問をされてしまうと高熱を出して倒れそうになるのでカンベンして下さい。

逆に、

「パチ屋のコーヒーガールと仲良くなるにはどうすればいいですか？」とか

「最近ちっとも勝てないんですけどどうすればいいッスかね？」みたいな質問には、

私が少ない脳味噌をフル回転させて全力でお答えいたしますので、

お気軽にどうぞ。



そして当コラムは今後、

「私のようなダメ人間にならないためにはどうすればいいのか、

また何をしてはいけないのか」

というスケールの小さいテーマに基づいて、

皆様が私と同じ過ちを犯さないために書いていく所存であります。

既に違うパチンコ店になってしまったパチンコ店、

今はカラオケ店になってしまったスロット専門店、

いまだにブッ潰れたままで次の借り手が見つかっていない低貸しメインのパチ屋と、

私が見事に業界から消滅させてしまった３つのお店に関するエピソードを、

ダメ店長自身の半生を振り返りつつ当時の設置機種の思い出などを含めて、

ミッチリガッチリと書いて参ります。

どうぞパチ屋の開店を待つヒマ潰しのお時間にでもお気軽にお付き合い下さいませ。

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