P・T

「パパー！早く早く！」

「ハハハ。落ち着きないジョージ。パパはそんなに早く走れないよ」

「仕方ないわよ。久々の休日なんだから。パパと一緒にピクニックなんてなかなかできないもの。仕事で泊まりとか多いんだから」

「大きなプロジェクトを任されていてね。今が頑張り時なんだ」

「それはわかるけど…」


気まずい空気が流れそうになる中、ジョージが叫んだ。


「パパ！あっちの森へ行ってきていい？」

「あまり遠くに行くんじゃないぞ！パパもすぐ追いかけるから！」


俺に似て活発な子だ。そう微笑ましく見ているとすぐにジョージは戻ってきた。

「パパ！森に置き去りにされてたみたい！家に連れ帰っていい？」


その姿を見た瞬間、ダニーは凍りついた。

気持ち悪っ！


「バカな事を言うな！森に住んでるかもしれないだろ！勝手に持ってくるんじゃない！すぐ返してきなさい！」


そう捲し立てると、ジョージは泣き出してしまった。


「もういい！パパが元に戻してくるから！そこで待ってなさい！」



森へと進むダニー。

少し離れたところまで行くと、謎の物体がぼそぼそと何か呟いている。

「PT…シッテル。パパ、シゴトダッテイッテ、シラナイオンナノヒト、イッショニ、イル…ベッドノウエ」

とめどなく流れる汗。




…それから数分後



「パパ！どうして捨てて来なかったの？」

「置き去りになんかできるわけないだろう？大事に育てていくことを教えるのもジョージにとって必要だと思うんだ。大丈夫。どうにかなるさ」

喜んでいるジョージ。

スヤスヤ眠っている謎の物体PT。


ダニーは思った。


ノリで書いたのに続ける事になったらどうしようかと。





3周年のお祝いで、普通では面白くないと思ったので、

書いてみたらこうなりました。

「E・T」は見たことがありません。

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