◯◯とパチスロの奇妙な因果関係 『か』

今回のお題は藤原ジェットさんからいただいた「かみかくし」。



決して振り向いちゃいけないよ、読み終わるまではね。




さて、「かみかくし」。この「かみかくし」が「神隠し」であるならば話は簡単だ。我々スロッターは頻繁に神隠しに遭う。つい先日もエウレカセブンAOを打っている最中、財布の中の財布の三万円が神隠しに遭ったばかりだ。物の怪か、或いは土着の神の仕業か。彼らにしてみれば戯れのつもりなのかもしれないが、此方にしてみたら死活問題だ。何れにせよ、早急な返還を要求したい。



しかし、「かみかくし」が平仮名である以上、あらゆる可能性を追求していかなければならない。全ての不確定要素を削ぎ落とし、それでも尚最後まで屹立していたものこそが、純粋な真実であると言えるからだ。



例えば「かみかくし」が「神描く死」であったとしたらどうだろう。この場合、ミリオンゴッドの事になる。8192分の1の甘い罠で我々を誘い、精魂は疎か尻の毛の一本に至るまで毟り尽くす、あの悪魔の如き台だ。もし遥か天の国に神が居るならば、その様を酒の肴に一杯やっていることだろう。悪趣味な事この上ない。



また、「髪か櫛」。おや？彼処でジャグラーを打っている淑女の髪に何か異物がついているな。不用意に付けたジェルで固まった髪の束か、はたまた折れた櫛の欠片が絡まっているのか。あぁ、なんだ芋けんぴか。取ってあげよう。ここからラブストーリーが始まるのは、スロッターあるあると言える。




「蚊身隠し」であったならば。気分良くバーサスを打っているのに先程から蚊の羽音が煩くて仕方がない。音はすれども姿は見えず。察するに我が自慢の天然パーマの中に潜んでいるのだろう。母から授かった髪質をこんなにも後悔する日が来ようとは。ええい、忌々しい。日本の何処かで日に三回は、こんな事が起きているだろう。




平仮名で書かれているだけで本当は「Come meet Cake Shit！」のことかもしれない。「来いと言われたから会ったらケーキを顔面に叩きつけられた。クソッ！ムシャクシャするから打ちに行ってくる！」の訳だ。ムキになってサンドに金を入れる日は大抵負ける。ギャンブルはカリカリしてはいけない。そんな教訓を我々に教えてくれる尊い言葉だ。




「守客死」である可能性も忘れてはならない。旅先でのパチスロは普段以上に危険を伴う。慣れない土地、見知らぬホール、未体験の交換率、全てが鋭い刃となって襲いかかってくる。最も避けるべきは、頼るべき友も居ない土地で無一文になる事だ。さもなければ不安を抱えたまま夜明けを待ち、着るものもそのままに惨めな敗走の屈辱に塗れることとなる。客死を避けるためにも、旅先では堅い立ち回りが求められる。




様々な可能性を考慮したが、どうやら今回のお題は「神隠し」であったと考えるのが妥当のようだ。大いなる神々の悪戯は、神域を侵した者から財布の三万円まで、様々なものを隠してしまう。


取り急ぎ、隠された俺の三万は同じ神の責任として今週導入の海神に返してもらうことにしよう。さらなる被害に遭う未来が手に取るように見えるが、そんな時は「Come meet Cake Shit！」を胸にcoolに退散するとしよう。















引き続きお題募集中です。お題を下さった方に抽選で熱い感謝の気持ちをお送りします。次回は『き』から始まる言葉で。

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