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元店長カタギリのしくじり機種~歴代パチンコパチスロ事件簿~

元店長カタギリのしくじり機種~歴代パチンコパチスロ事件簿~

2024.10.10

クソ台じゃないよ! ちょっとしくじっただけ! 元ホール店長が語る「ビーナスライン(オリンピア)」のしくじり物語。

元・店長カタギリ 元・店長カタギリ   元店長カタギリのしくじり機種~歴代パチンコパチスロ事件簿~


皆様はパチスロを打ちに行く時、どういった感じのテンションで店に向かっているのでしょうか? 私の場合、昔からあまり変わらないのですが「1回でも多くリーチ目を見たい、そしてビッグボーナスのファンファーレを店内に鳴り響かせたい」みたいな感じです。

そう、気持ち良い瞬間を味わいたいというのが私のパチスロを打つ最大の動機であり、高設定台に座って大勝ちしたいとか、上手な立ち回りを考えるといった欲求はあまり強くありませんでした。ま、だから昔も今も負け続けているのでしょうね……。

そんな感じでパチスロを打っていると、攻略打法の噂話を耳にしてもどこか「ほええ、そんな夢みたいな話があるのね……」と他人事みたいな気持ちにしかなりません。しかしながら、勝ちに拘るユーザーさんの場合はまったく違った感想になるのでしょうか? 俺も攻略打法を使って打ちたいなと意気込むのでしょうか? 攻略打法に対する皆様の感想、実に興味深いです。

今回は、もしも自分が他者に先んじて攻略打法の情報を掴み、それを実践する機会を得たとしたら果たしてその時、どう思うのか、自身に問いかけながらお読みいただければと思います。
 

★今回のしくじり機種は『ビーナスライン(オリンピア)』

▲ビーナスライン(オリンピア)

本機の導入時期は1998年の12月。同年には7ライン機や大量獲得機、CT機といった多岐に渡る新ジャンルの機種が続々とリリースされております。ビーナスさんも例に漏れずボーナス確率の高い7ライン機としてホールデビューしたものの、結果的にはそれが仇となった形となってしまいました。

 

しくじり.1:甘過ぎるスペック&高過ぎる攻略効果

ビーナスラインの攻略法は2種類。まず、順押しでは全ての小役がフォローできないため通常時を逆押しで消化して、成立役を完全奪取する小役回収打法。そしてビッグボーナス中は4号機攻略法の代表格である『リプレイハズシ』です。

ここまで聞くと実に普通の打ち方です。ところが、この打ち方だけで最低設定の出玉率が130%近くまで跳ね上がるのですから、さあ大変。つまり、設計上のミスによって異常なまでに甘い機種としてホールデビューしてしまったのです……。

これによって導入直後から攻略プロがビーナスさんのシマに殺到し、一ヶ月足らずでホールから姿を消す憂き目に遭ってしまった激甘の女神様。右下がりプラムハズレといった美しいリーチ目、バックライトがエメラルドグリーンに点灯するとビッグ確定、小役ナビと出目の矛盾によるボーナス察知等、秀逸なゲーム性であった点も全て攻略打法の破壊力によって薄い話題となってしまったのも惜しいところであります。

ちなみに、この攻略法騒動から遡ること3ヶ月前、1998年9月に大量獲得機『ファイヤーコング』がホールデビューしております。こちらの機種もビーナスさん同様、技術介入要素が非常に高く、同年の年末にはビーナスさん同様に攻略打法の渦中に巻き込まれるのですが、大量獲得機であるが故に低設定域のボーナス確率の低さも影響し、こちらはそこまで大きな話題とはなりませんでした。 ビーナスさんは前述の通り、高いボーナス出現率が魅力の7ライン機。ビッグボーナス確率は最低設定でも256分の1であった点が攻略効果に拍車をかけたのでございます。
 

★元店長カタギリとビーナスライン

本機との対面の場は、当時20代半ばだった私が足繁く通っていた学生街の駅前にある老舗ホール。1階と地下、2フロアから構成されるパチスロコーナーには1.5号機から最新台までが混在する実に魅力的なパチンコ店で、客層も設置機種同様に年配客から近隣大学のひとつに籍を置いていると思しき学生風の若者まで、これまた実に多彩な面々。昭和の風情を色濃く残す板張りの床と、鼻腔を刺激する紫煙の漂う空間。

これぞパチスロコーナーといった手狭な一角に陣取って打つパチスロは、ようやく自分が大人になったと錯覚させられるような、なんとも居心地の良い場所でした。1階は設置期間の長い機種が多く必然的に年配層が多かったため、未熟な常連客であった私は比較的、最新台が導入されることの多い地下ホールで遊技することが常でした。

本機リリースの月末、すなわち1998年の暮れ。年の瀬にも関わらず普段と変わらぬ気の抜けた気分で電車に揺られてたどり着いたホールの階段を降りると、そこには見知らぬ台と、どこかで見たような顔ぶれ。

「……ああ、これが噂のビーナスラインね。で、攻略誌のライターが打っていると。やっぱりホントの話なのね」と思いながらシマの様子をよく見てみると、某・有名攻略誌に携わっているライターの面々がビーナスラインのシマをほぼ占拠した形で遊技しており、さらにその一群を取り囲むように談笑する勝手に見知った面々も。ひとり残らず顔と名前が一致する、私の憧れたパチスロライターの方々だったです。

遊技中の彼らの頭上には当然のように積み上げられたドル箱の数々。ネット上で噂になっていたビーナスラインの攻略打法。他人事でしかなかった話は今、まさに目の前の事件として飛び込んできたのだ。その光景から一刻も早く遠ざかりたい気分になった私はそのまま踵を返し、自分らしくないなと思いつつも1階のパチスロコーナーで遊技することにしました。

どうして私はあの日、彼らと別フロアで遊技したのだろう。今になって思う最大の理由はおそらく「彼らと同じ空気を吸いたくなかったから」のような気がします。攻略打法を駆使して遊技するパチスロライターという職業。そして自分達が先んじて得た情報を最大限に活用して私腹を肥やす銭スロッターの浅ましさ。その2つを私の中にある天秤にかけた時、後者に対する嫌悪感が勝ってしまったのでしょう。パチスロライターとは、こういう存在なのだ。そう納得した半面、ほんのわずかな憧れの気持ちが打ち砕かれたようなショックが彼らからの距離を取らせてしまったのではないか、と。

実に四半世紀も前の出来事を鮮明に思い出せるのですから、その光景がいかに私にとって衝撃的なものであったかはご理解いただけるかと思います。 ……とはいえ、仮に私が彼らの立場であり目押し力にも自信があったならば、おそらくは彼らと同様の行為に及んでいたことでしょう。自分が食べられなかった甘くて美味しいブドウの味にケチをつけているような、とても恰好悪い昔話なのです。

 

★まとめ~ビーナスラインから得た教訓~

ここまで書いてみて改めて思いましたが、私にはパチスロで勝ちたい執着心のようなものが全く欠如していますね。吐き気がするほどパチスロ・ロマンチストですよ。

もし自分が当時、この攻略法を使って遊技可能な立場にいたとしても目押し力の問題で完全な攻略効果が出せない上に、店員さんや店内のお客さんからの視線のプレッシャーに耐えられる気がしませんもの。いつ屈強な店員に囲まれて事務所に連れていかれるか、面倒な常連客に背後からいきなり頭をブッ叩かれるか、そんなことを考えながら打っていたらメンタルが持ちませんもの、間違い無く。

私も仕事柄、かつて攻略打法を駆使して遊技する方への対応に苦慮したことは一度や二度ではありませんが、彼らはいずれも胆が据わっているというか、自身の信じる正義を貫いているというか、とにかく信念が強い。揉め事なんて上等、みたいな感じで打っていますからね。そう考えるとやはり私はパチスロで勝つことよりも楽しむことを優先させる、ごく普通のユーザーであり続けるだけなのでしょう。でも、それで良いのです。私にとってのパチスロもまた、娯楽であり続けて欲しいと願っているのですから。

答えなんて人それぞれ。果たして、皆さんにとってパチスロはどういった存在なのでしょうか?

 

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元・店長カタギリ
代表作:しくじり店長

シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、 雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。 そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。 タイトルは「しくじり店長」。 パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、 海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。

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