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“withコロナ”を考える（パチンコ店営業のガイドライン）

佐々木真パチスロ攻略ライターの思考ルーチン

私は東京住まいなのでまだ外出自粛を続けていますが、一部の地域を除いて緊急事態宣言が解除され、営業を再開するホールも増えてきました。実にめでたいことです。

しかしながら、新型コロナウイルスとの戦いはまだ続くと考えたほうが良さそうです。1918年から大流行したスペイン風邪は終息までに約3年。しかも、多くの人が感染したことで“集団免疫”ができ、自然終息したそうです。医学が進歩したとはいえ、ワクチンの開発には時間がかかりそう。アフターコロナではなく、“withコロナ”だと私は思っております。

ここまでのところ、幸いにもパチンコホールで集団感染の発生は確認されておりません。健康増進法の改正によって分煙化されましたが、それ以前は喫煙率が高く換気の性能が異常に高かったこと。台に向かって無言で遊技する時間が大半で飛沫感染が起こりにくかったこと。遊技人口の減少で意外と混雑していなかったこと。営業自粛要請が出る前もコロナ対策の意識の高かったホールが多かったこと。いろいろな要素がプラスに働いたと考えられます。

集団感染が発生しなかった理由の内訳など、科学的に分析して欲しいとすら思います。パチンコ業界の名誉のためではありません。今後も続くであろうコロナとの戦い。他の業種にも何か参考にできる部分はないのかな……と。

ただし、だからといって絶対的に安全というわけではありません。このような疫病に対する安全は、行政や事業主から無条件に与えられるものではありません。ひとりひとりの意識の持ち方が最も大事ではないでしょうか。パチンコ・パチスロ以外に対しても然りです。

私の場合、家庭の事情もあってリスク管理は高めに設定しています。実のところ、最後に“ホールで打った”のは1月31日。2月から不要不急の外出はなるべく控えておりました。まだその頃はコロナ対策をせずに営業しているところが多かったですね。というくらい、ことあるごとにホールの様子は見ていましたけど。

そんなわけでして。どのような形で緊急事態宣言が解除されるかは分かりませんが、自分なりのルールを作ってパチスロを楽しむこととします。コロナ対策が不安に思うところでは打たない。混雑しすぎるホールで打たない。移動距離の大きいところは慎重に考える。こんなところでしょうか。

そういうことを考える際に、どのくらいが“コロナ対策の基準”なんだろうか。そんなことも気になってしまうのが思考ルーチン的な発想です(笑)

★パチンコ・パチスロ産業21世紀会が制定した基準。

営業自粛要請が各都道府県から出されたように、詳細は地域によって異なります。が、それらをすべてチェックするのも骨が折れますし、感染拡大状況にも左右されるので基準とは言いにくいです。そこでパチンコ・パチスロ産業21世紀会が策定した「パチンコ・パチスロ店営業における新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドライン」を紹介したいと思います。ユーザーに限った部分を要約してしまうので、全文をお読みになりたい方は画像から(日遊協HP)どうぞ。

“パチンコ・パチスロ産業21世紀会”とは、全日遊連（ホールの全国団体）・日工組（パチンコメーカーの団体）・日電協（パチスロメーカーの団体）・日遊協（全体の横断組織）の4団体が中心となっている組織です。日遊協がボスキャラのような感じですが、その上をいく隠しボス的なものと思っていただければ良いかと思います。

開店前の行列対応

遊技客同士が一定の間隔を確保(2m程度)できるように、立ち位置テープなど並び列の工夫をすること。整理券の配布や入場抽選システムの活用により、遊技客が並ぶ時間が短くなる工夫を検討すること。

入場時の確認

マスク未着用での入場を断るなどマスク着用を徹底すること。手指消毒設備を入口に設置し従業員が常駐するなど入店する遊技客の手指の消毒を徹底すること。また、簡易手袋の配布も検討する。

ユーザーおよびスタッフの安全を守るため、感染症の可能性がある方のチェックを強化すること。体温計などで発熱者を特定するなど、感冒症状のあるユーザーの入場を制限するなどの工夫を検討すること。また、体調が優れない方の来店は控えていただくように事前案内すること。

営業中の取組み

隣県が休業要請地域で越境して来店が見込まれる場合は、県外ナンバー車両の入場規制や身分証明書の確認など、県外居住者の入場をお断りすること。Web サイトや県外車両お断りの看板・ポスターを設置すること。

通路等で立ち見がないよう呼びかけをする。遊技客数が増え密集の恐れがある場合は入場制限をすること。間引き営業をする場合は、ユーザー同士が間隔(2m程度)をとれるよう1台おきに稼働させるなど、稼働台数の制限などをすること。遊技中のユーザー間の対人距離が確保できない場合は、アクリル板や透明ビニールシートなどで遮蔽すること。また、遊技台で食事を取らないように案内すること。

店内消毒の徹底

トイレ・手すり・精算機などの機器・エレベーター等の共用部分において、多数の人が触れる場所は1時間を目安として定期的に消毒すること。ユーザーが入れ替わるごとに、ハンドルやボタンなどといった遊技台周辺の設備や、遊技球・遊技メダル箱の消毒をすること。消毒を徹底するために、消毒済みの札を用意するなどユーザーに伝える工夫も検討すること。

こちらは少々補足をば。コールランプの言及はありましたが、データを見るためのボタンや玉貸（メダル貸）ボタンなど、ユーザーが触る部分は意外と多いです。その辺り、ホールさんにはユーザー目線でチェックしていただきたいです。

景品カウンターの対策

景品交換の並び時にユーザー同士が一定の間隔を確保(2M程度)できるように、並び列の工夫や立ち位置テープ等を活用する。また、混雑時は貯玉の推奨を図るなど並ばないように工夫する。景品カウンターには飛沫防止シート(透明ビニールシート)を設置する。カウンター接客時は手袋の着用を奨励する。また、カウンター前にある端玉景品の陳列を変更し、ユーザーが景品に手を触れないように工夫すること。

その他

店内音楽(遊技機・BGM)を必要最小限とし、会話が大声にならない環境を保持すること。また、店内を走るなど息が上がるような接客を自粛すること。

トイレは、ウイルス拡散防止のためハンドドライヤーは使用せず、ペーパータオルもしくは個人用のタオルを準備すること。不特定多数が接触する場所は清拭消毒。便器の蓋を閉めて汚物を流すよう表示すること。

休憩ブース・喫煙ブース利用の際の注意事項を掲示(対面・会話の禁止等)すること。ユーザー同士の会話や密集を避けるため、休憩室やソファー等の利用を制限すること。また、食事を取らないように案内する。喫煙ブース内での対面会話の禁止や人数制限等、利用方法についても注意喚起をする。

★油断せず対策をして楽しもう！

ユーザーが関わる部分を中心に要約してみましたが、これ以外にもゴミの処理などまで事細かに決められています。だからといって絶対に安全というわけではありません。利用する我々が油断しまくると、こうした努力も無になってしまいます。なにもパチンコ・パチスロに限った話ではありませんけどね。

お住まいの地域や家庭環境などで、それぞれセーブするところはセーブして。GOサインを出せる状況では思いっきり楽しみましょう。それが“withコロナ”ではないでしょうか？楽しめる時は楽しんで良いんです。油断せず気をつけながら遊びましょう！

とはいえ、ちょっと見える景色は変わりそうですね。1台空きの営業でビニールシートもあるとシマのチェックはしにくいです。また、プレイヤーの入れ替わりごとに消毒作業が入ります。台移動も気を遣うなあ。ウロウロ通路を歩いて蜜を作りかねないハイエナとか今の時期は勘弁かな。間引き営業なら台数も減りますし、効率も悪くなりますよ〜。

そもそも。長引く休業で経営的に厳しくなったホールが多いのは間違いないです。厳しい勝負を強いられる可能性は以前より上がることでしょう。

納得する出玉が見込めなさそうなところでは打たないでも、応援したいホールで好きな機種を絞り込んで楽しむでも。もちろん、そのホールのコロナ対策の徹底もその一つに挙がるでしょう。自分なりのルールを決めて、適度に遊技することが一番なのではないでしょうか。まあ、平時でも同じことですが、より強く考えるということですね。ちなみに、広告関係はひとまず5月末まで全国的に自粛です。

最後に、営業を再開した地域の中から、三重県知事の言葉を紹介させてください。（出典：メ〜テレ）

日々、自粛範囲などのテンションが変わっているのと、越境しての移動について話されたこともあってピンボケとなってしまっているのは否めませんが。後半部分の「ガイドライン以上に、ひとりひとりの考え方や行動が大事」という想いに強く共感いたしました。

引き合いに出されたのがパチンコの組合（三重の県遊協）というのも嬉しいですね。このように各自治体とガイドライン作りにご尽力された方々、ありがとうございました。決められたガイドラインを守って（あとマイルールも作って）楽しませていただきます。私は東京なので、もうちょっと先のことになりますけど。

ホール様におかれましては、コロナ対策の徹底をお願い申し上げます。コロナ対策は、営業再開への宿題ではありません。来店されるお客様や従業員を守ることが目的です。

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佐々木真: 代表作：パチスロ攻略ライターの思考ルーチン

裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。