パチ7メモリアル

「卒業式の日、校庭の外れにある」

「木の下で女の子から告白されると」

「500枚勝てるんだって」

そんな噂を耳にした。

ありえないだろう？

そんな話は嘘に決まってる。

けど、ここ4ヶ月勝ってない俺。



……少しだけ信じてみようかな。

とにかく卒業までに女の子と仲良くなりたい。


まずは金髪が特徴的な彼女に声をかける。

「常に左から押しなさいよね！」

いきなり怒られた。

彼女の名前は 「神々 凱旋子」

神に選ばれた男ならデレデレして

歌まで披露してくれるらしいのだが、

俺には全く振り向いてくれない。

早々に諦めて次の子に声をかける。


「あなた、エスパーになれる？」

いきなり何を言い出すのだろうか。

「三択を当てたら、彼女になるチャンスよ！」

…よく分からないが、エスパーと付き合いたいらしい。

そんな彼女の名前は 「超絶 莉乃」

某英数字グループメンバーと同じ名前だからなのか、

コアなファンの後押しで人気が上昇している。

けれど、俺は三択を当てられず、

彼女にするチャンスを逃がしてしまった。


次に声をかけたのは、少し古風な子。

クラス一番人気の 「馬耳 李須紅」

プロフィールのわかりやすさと、

古風なのに時折大胆になるから、

周りからチヤホヤされている。

俺には全く振り向いてくれない。

というか一番人気というのが納得できない。

そんな事を考えていると、陰から声が聞こえる。


「私は目立ちませんが、あなたを輝かせます」

どこにいるんだ？ よくわからない。

声がする方へ向かい、少し奥の方に彼女はいた。

彼女の名前は 「道化師 マイ」

外人なのだが、どこか懐かしさを感じられる。

「あなたのために色々変わります……」

3姉妹の末っ子なのだが、

みんなひっそりとしている。

しかし、親戚の姪っ子は

ずいぶんファンキーらしい。

かなり心は動いたが、自分はわがままなのだろう。

この子ではきっといつか飽きてしまう。

丁重にお断りして、教室を後にする。



………結局、ひとりぼっちなのか。

自分が選り好みしたせいだ。

なんてバカな奴なんだろうか。


帰り道をトボトボ歩いていると

伝説の木まで来てしまっていた。

ハハッ。一人なのになんでここに。




「ずっと、待っていたんだよ？」





驚いて振り向くと、そこに立っていたのは……

「三田 部位子」

気づかなかった。ずっと幼なじみで、

いつも一緒だったのに。

側にある幸せに、何故気づかなかったのか。

俺は彼女を強く抱き締めてキスをした。

これからはずっと君の側にいる。

永遠に。



何を打つかわかりますよね？

わからない人にはコメントで教えますね。

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