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闇の中見えた一筋の光

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キツかった話 | コラム

闇の中見えた一筋の光

あきうめさん 恥ずかしながら帰ってきました: 投稿日：2016/03/22 08:14

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魔法のカードを持ち、立ち上がろうとしたそのとき

「昨日何があったの？」

一緒に住んでいる彼女が聞いてくる

特に何もない。平常心を保っていたつもりだったが

私は嘘をつくのが下手だ。

「どう見ても何もないって顔してないし」

「さらに魔法のカード持っていって何をするの」

簡単に見透かされている。

こうなったらもう正直に告白するしかない。

昨日起こった事の全てを彼女に話した。

話し合い、考えて

出した結論は・・・・・・

私は勤務先へ着いた。

駅からの道のりは重く、苦しい。

奴が待ち構えていないか。

その不安でしかない。

制服に着替えず、

裏口からホールへと向かう。

カウンターの女の子が

不思議そうな顔をしながらこちらに会釈する。

私は事務所のドアを叩いた。

中に入ると主任と芦田班長が座っている。

私は、早番がいるときにホールへ向かったのだ。

驚く二人の前でこう切り出した。

「すいませんが、今日の遅番出ることができません」

「今日の時点で辞めさせてください」

主任には起こった事を伝え、

このままではお金も命も危ないと。

証拠がないから警察にも言えない。

だからこのまま辞めることにする。

住所が知られるとまずいから

履歴書も返して欲しい。

主任は流石に仕方ないかという顔で

履歴書を返してくれた。

そのまま退社となり裏口へ戻ろうとすると

芦田班長が追いかけてきた。

「君どうなってもいいの？　あの人ヤクザとつながってるよ？」

「悪いこと言わないから、今日お金渡しといたほうがいいよ」

まくしたてて話す芦田班長に

「名前出さなかっただけでもありがたいと思ってください」

と返すと、黙ってしまった。

実は主任に話したとき、芦田班長の名前は出さなかった。

もし名前を出してしまえば、芦田班長が辞め

残る私が彼の代わり・・・・つまり歯抜け男の相手をしなくてはいけない。

人をこんな目に遭わせたのだから、一生苦しんでもらわないと。

歯抜け男には申し訳ないと謝っておいてください。

そう告げて、荷物を抱え駅へと着くと

歯抜け男から着信が。

出ると怒り口調でまくしたててくる。

「おめぇ調子のんな」

「会社に全部話すからな」

「調べようと思えば住所なんかすぐわかんだぞ」

最後まで彼はアホである。

辞めた人間の話をすれば、規制がかかり

彼がやっている不正ができなくなる。

さらに、現在自分が住んでいるところは

特定できていない。

そう簡単に見つかるはずもないだろう

そう思ったが

「いやすいません。もうこんな思いしたくないんで

　実家に帰ります」

そう言って、まだ電話の向こうでまくしたてているが

電話を切った。

その後すぐに携帯の番号を変更して

仲のいい友人にメールを送る。

一抹の不安はあったが、

お金も渡すことなく逃げ出すことができた。

しかし、本当に住所を特定して

いつ乗り込んでくるかもわからない。

さらに無職になる。

どうしようか考えていたとき

ふいに着信が。

番号を新しくしたばかりなのにもう着信が？

出てみると意外な人物からの電話だった。

そしてその電話は

自分が抱えている問題を

一気にクリアすることとなるのであった。

続く

ここで前半戦終了です。

まだあるのか？って？

あるからダメ人間なんですよ（苦笑）

明日はあのお店の後日談をお伝えします。