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連続短編小説『遅れ』最終話
連続短編小説『遅れ』最終話
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ゆうジンさん
ちょいちょい打ってます(笑) - 投稿日:2015/11/26 00:02
『遅れ』①
http://pachiseven.jp/columns/column_detail/2684#contents
『遅れ』②
http://pachiseven.jp/columns/column_detail/2698#contents
『遅れ』③
http://pachiseven.jp/columns/column_detail/2753#contents
『遅れ』④
http://pachiseven.jp/columns/column_detail/2796#contents
覚悟なんて決められない。
結果を聞くまで何も考えられない。
僕の感情はもうここまで揺らいでいた。
シノブはこの一週間
どんな気持ちだったのだろう?
はっきりとは聞かなかった。
シノブだけが診察室に入る。
僕は待合室にじっと待っていた。
約30分がこんなに長く
感じたのは今までなかった。
シノブが診察室から出てきた。
『どうやった?』
おそるおそる聞く。
少し躊躇いながら
シノブは口を開く。
『仕事探してしっかり働いてね!お父さん!』
その瞬間、何かが弾けたような気がした。
(僕がお父さんに…。そうか!)
『何か言ってよ!』
『あ…あぁ。当然やろ!頑張るさ!』
僕に子供ができるなんて
今でも信じられないけど
ここにきてやっと覚悟が決まった。
とにかく、守るものが僕にはできた。
これから問題は山積みだけど
シノブの為、これから生まれてくる
子供の為にも逃げずに進んでいく。
そう決心した。
その日もシノブを実家に送り
もうそんなには打てなくなると
思いHANABIを打ちに行く。
1ゲーム1ゲーム…
噛み締めながら打っていく。
今の心の状態は明らかに違う。
しっかりと未来を
見据えた感情が
心の中を埋め尽くしていた。
「・・・テロン」
(遅れた…)
今回は左リールの
赤七・チェリー・暖簾を
枠内に押す。
(ズルッ!)
スベってリール消灯して
赤七が下段に停止する。
(はいった!)
いつもならこのまま
赤七を狙うのだが
今回は適当にリールを止める。
全消灯して…
左…
右…
真ん中…
パッパッパッ…
綺麗な三連花火が打ち上がる。
このHANABIも祝ってくれているような
そんな気がしてならなかった。
あの日から一週間経過して
やっと「遅れ」て幸せがやってきた。
終わり
※この物語はフィクションです。
ここまで読んで下さり
誠にありがとうございました!
拙い文章だったと思いますが
少しでも楽しんで
頂けたなら幸いです。
次回はこの物語の
元となった出来事を
あとがきとして
書かせてもらいます。
5
ゆうジンさんの
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このコラムへのコメント(6 件)
いやいや(笑)ちょっと待って下さいよw気まぐれで書いてるんですから!そして書いて掲載するとなるとしっかりした物にしたいですし。
ハッピーエンドにしたんです(笑)
突然、こんなこと書き出してすいませんでした!パチ7さんでついに陽の目をみましたよ!