犬を巡る冒険。

そうだ洗濯機を買おう(*ﾟ▽ﾟ*)！　と、思い立って本日は洗濯機を買いに行くことに、近くのローソンでATMを操作している最中の事。



「きゅんちゃ犬がおる！」（嫁ちゃんは俺のことをきゅんちゃ。と呼ぶ。）このローソンは犬の散歩中に立ち寄れるようにように、リードを安全に引っ掛けれるポールが存在するので、ATM操作中にガラス越しに見てみると、


居ないんだが・・・？ねぇ犬どこ？と思って嫁ちゃんを探そうとすると、店内から外に向かって白いモフモフした犬を抱き上げ走って行く嫁ちゃんの姿が。

「誘拐ダメ！絶対！」と思ったがお金が払い出されるのでATMから離れずいると、今度は白いモフモフが店内に疾走して来た。

はて・・・・？と思ってATMから少しのお金とカードを抜き取り店内を見てみると、犬が普通にパンを物色してた。なんだお買い物犬かぁー。かしこいなぁー。などと思うはずも無く、正気になって俺もあせる。店員さんも慌てふためいてるし。

「確保ぉーー！確保ぉーーー！」と命令し、再び嫁ちゃんは白いモフモフを抱き上げ店外へ脱出。俺は冷静に店員さんに飼い主の存在を訪ね、不在であると分かったので白いビニール紐を借りる事に。

店外で改めて白いモフモフの近くに行ってみるとテンションがおかしい。なんて言うか正気じゃない。興奮度合いが凄まじいのだ。しかし俺たちであれば噛まれようがどうしようが知ったこっちゃ無い。っつーか噛まれるなら俺だ。と思ったので体を押さえつけると首輪が。少し安心したがビニール紐で首輪に即席のリードを括りつけポールに引っ掛ける。とりあえず一安心。

店員さんがケイサツ！ケイサツ！となっているので少し落ち着かせる。今はまだ呼ばないで欲しいと。犬自体に外傷や大きな変形は無し。汚れと匂いが気になるが外犬ならこんなモンだろう。ローソンで簡単な餌とお皿を購入し与える事を試みる。腹が減ったままなら、出来る話も出来ない。とりあえず俺は敵じゃないことも認識して欲しい。

迷い犬ってのは以外と面倒な感覚に陥ってる事が多い。防衛本能からか与えられた餌にも手をつけない事もしばしばある。だから少量、高カロリー、何より香りの良いものを与えなければいけない。幸いここはローソン。高級なおやつがある。

与えてみるとすぐにむさぼりついた。そしておかわりまで要求してきたのでそれに俺も応える。少しずつではあるがテンションも落ち着いてきた。最初が肝心なので嫌がるところも積極的にさすり、撫で回し、餌をむさぼってる間に力関係をわからせる。

さて・・・どうしたもんか。そもそも俺は洗濯機を買いに来たのだ。迷い犬を保護しに来たわけじゃない。隣でいっぷくしていると嫁ちゃんが早くもモフモフとじゃれていて楽しそうだ。手を打つなら早いほうがいい。

とりあえず警察に連絡を試みる。そして千葉の迷い犬保護の話を１１０で尋ねることに。（迷い犬保護には地域性がある。）詳しい話は最寄りの交番勤務に聞いてくれ。とのことなので電話番号を教えてもらい再び電話。ここで結構「千葉はやっかい」な事実を知る。

「とりあえず向かう。そしてコッチで保護する。」の一点張りだ。まぁ時期が時期だから気が立つのもわかる。しかし犬を愛する者として、すぐにすぐは引き渡せない。俺は俺で現実を知ってる。保護場所を伝える前に幾つかの約束を交わし（凄い時間がかかった）
双方が納得したので警察に保護場所を教えることに。しばらくして警察到着。店員さんに被害が出ていない事を証言して貰い、モフモフの写真撮影などを協力。そしてやはり「この後の話」へ。


「お決まりのコース」の説明を警察が俺にしている。正直我が家にはすでに二匹の犬がいるし、今更新参を増やして生涯の面倒を見るのは酷く重い。だが、「最初に餌を与えた時点で」そんな覚悟は決まっているのだ。


「僕が連れて帰ります。準備が出来次第、交番へ落し物としての申請に行くので、少し時間を下さい。」


嫁ちゃんの不安そうな顔が晴れて行く。まだどうなるかは分からないが、コッチの意思はわかって貰えたようだ。おまわりさんがそんなに面倒な人じゃなくて良かった。これも運だな。






後半へ続く。

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