『せっかくフリーズ引いたのに』第2話

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2話
◆始

　夢夢ちゃんらしき女性の声が続ける。
「今日はこんなたくさんのひとたちに集まってもらいとってもうれしい！　早速ルール説明を妹のナナにしてもらうね」

　……は？　天国か地獄かわからんこの場所でルール説明？　まったく意味がわからない。

「ナナです！　みなさんにやってもらうのはパチスロ設定当てゲームだよ。いま100人いるけど元の世界に戻れるのは7人だけ。ナナだけにね、ウフフ！」

　最前列あたりにいる20代くらいの男が声をあげる。

「ていうか、ここどこなんだよっ？　7人に入れなかったらずっとこんな場所に監禁されるのか？」

「監禁なんてぶっそうなことしないよー。ただ普通に死んじゃうだけ」

　え？　ちょちょちょちょっと思考が追いつかない。
　周りの人間もざわめき出した。

「まあまあ落ち着きなって。私、ジャムだよー。じゃあ細かいルールを説明していくね」

　彼女の話した内容はこうだった。

-----ルール------
・参加者は100人、元の世界へ帰れるのは7人
・150台あるパチスロ機へ各々自由に座り、自分の台の設定を当てる
・解答権は2回。2回外したらゲームオーバー
・解答するときはドラムくんが待つ専用エリアに行き、1〜6orLのボタンを押す。周りからは見えない仕様
・一度不正解したときのみ台移動オッケー
・周囲の観察をするのは自由
・突破人数、1回目不正解者数、残り人数、生き残り枠は電光掲示板で公開
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　ようやく理解できてきた。どうやってここに運び込まれたとか細かいことはわかんないけど、アレだ、いわゆるデスゲーム。それのパチスロ版。

　で、だ。
　とにかく頭を働かせないと死ぬ。
　肝は解答権が2回あるということ。そして、できるだけ早く設定推測可能な機種選び。
　待てよ、サミートロフィーなんかの出現設定はどうなってる？
　そもそも機種のラインナップは？
　クソッ！　考えるべきことが多すぎる！！

「じゃあ前方の扉が開いたらゲーム開始だよー！」

(続く)

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