臨時開店「パチ7演芸場」その2

内海「どーもー。どもどもミルクボーイです。お願いしますー。」

駒場「お願いします〜。」

内海「ありがとうございます。あー！ありがとうございます！ね。今、あまり玉のGIGAチョコレートを頂きましたけどもね。ありがとうございます。」

駒場「ありがとうございます。」

内海「もう、こんなんなんぼあってもいいですからね。」

駒場「ありがたいですね。入れておきましょう。」

内海「まぁ、言うとりますけどねぇ。」

駒場「いきなりなんですけどね、うちのおかんが好きなスロット台があるらしいんやけど。」

内海「あ、そうなんや。」

駒場「その好きな台の名前をちょっと忘れてしまってね。」

内海「ほう、好きな台の名前を忘れてもうて。もう、どうなってんのそれ。」

駒場「まぁ色々聞くんやけど、全然分からへんねんな。」

内海「ほう、分からへんの。いや、そしたらね。俺がおかんの好きな台の名前一緒に考えてあげるから、どんな特徴あるのか教えてみてよ。」

駒場「AT機で、目押し関係無くて、5号機最後の爆裂機と言われてるシリーズ物なんやけど。」

内海「ほー、それはミリオンゴッドやないかい。この特徴は完全にゴッドやがな。」

駒場「ゴッドな。」

内海「すぐ分かったよ、こんなの。」

駒場「でも、ちょっと分からんのや。」

内海「何が分からんの？」

駒場「いや、俺もゴッドや思うたけどな。」

内海「せやろ？」

駒場「でも、おかんが言うには『散々、打ち散らかして負けに負けた最後の千円で打ちたい。』と言うのよ。」

内海「ほー、ほなゴッドと違うかぁ。ゴッドはまだ財布に余裕があるから打てるのよ。散々負けて何でもいいから当りを見たいって時に手を出す台ではないからね。」

駒場「そやねん。そやねん。」

内海「だいたいゴッドもね、下手したら使っちゃいけないお金に手を出して、尚かつ最後の千円で打たれたら、それは荷が重いのよ。たいてい最後の千円で打つのは甘の北斗かクラセレってそう相場が決まってるもの。ゴッドはそういうものよ。ほなゴッドちゃうがな。うん、もうちょっと詳しく教えてくれる？」

駒場「なんで、あんなに出玉のスペックを表した五角形が大きいのかが分からんって。」

内海「ゴッドやないかい。小冊子に書いてある出玉、爆発力、ペイアウト率はむちゃくちゃでかいのよ。でもあれはね、自分のヒキで引いたSGGで勝負が決まると睨んでるのよ。俺の目は騙されんよ。俺を騙したらたいしたもんや。」

駒場「ほう、そうなんか。」

内海「そやねん。あれはSGG、G-STOP、GG中の黄7、5連やらを含んでの五角形なのよ。俺は何でもお見通しや！」

駒場「なるほどなぁ。」

内海「ゴッドや！そんなん。」

駒場「でも、分からへんのよ。」

内海「何か分からへんの？」

駒場「俺もゴッドや思うのよ。」

内海「せやろ！」

駒場「でも、おかんが言うには6号機で出ても全然いいって言うてるのよ。」

内海「ほな、ゴッドと違うかぁ。ゴッドは6号機で出たとき店がひっくり返る位に客が飛んだからね。ゴッドは出玉規制が無いから打ってられるのよ。万枚の夢があるから打つのよ。そういうカラクリやからゴッドはちゃうやないかい。ほな、もうちょっと何か言ってなかった？」

駒場「金が無い時に限って打ちたくなる。」

内海「ゴッドやないかい。ゴッドと天龍と寿司ざんまいは金が無い時に限って妙に惹かれるのよ。あと沖ドキとかね。ほな、ゴッドやないかい。ゴッドや、そんなん。」

駒場「俺もそう思うんやけどな。」

内海「せやろ。」

駒場「でもおかんが言うには年金貰いたての婆さんが打ちたがるらしいんよ。」

内海「ほな、ゴッドとちゃうやないかい。年金貰いたての婆さん達は朝から1パチの海に行くもんだと決まってるのよ。本能的に家に居場所が無いから打ってんねん。ゴッドなんか手ぇ出したら、むしろ店員が泣きながら止めるわ。そんなんゴッドちゃうやないかい。何か他に言うてなかった？」

駒場「先月入った6号機を早速外して、そのシマに再導入している。」

内海「ゴッドやないかい。あれはもう法律スレスレでどこの店もまた入れるのよ。結局ゴッドの方が稼動いいしね。でも、またシマに増台するなら俺はもう、破産するよ。とにかくそれはゴッドよ絶対。」

駒場「分からんのよ。」

内海「何で分からんのよ。」

駒場「ジャンルで言うならAタイプやと。」

内海「ほな、ゴッドとちゃうやないかい。あれがAタイプ言うなら、どこから押してもええ筈やろ。Aタイプで中押ししたらペナルティって訳分からんよ。ゴッドちゃうやないかい。ほな、もうちょっと何か言うてなかった？」

駒場「万枚出した時、設定だったのか事故っただけなのか何に感謝していいのかが分からない。」

内海「ゴッドやないかい。ゴッドはね設定なんかどうでもいいから店長さんに感謝なんかしなくていいのよ。だけども初当たりの軽さは大事だから、やはり設定入れててくれた店長さんには感謝してもええんやけど、最終的に浮かんでくるのは偉そうな椅子に座って左手に杖持って右手をグワーッと出してるゼウスの顔だけ。ね、ゴッドに決まり！おかんの好きな台はゴッドやがな。」

駒場「でも、おかんが言うにはゴッドではないと。」

内海「ほな、ゴッドちゃうやないか。おかんがゴッドでは無いと言うならゴッド違うがな。それ、早く言わな。俺がゼウスの真似してた時、どう思った？」

駒場「いや、なんか申し訳ないと。」

内海「せやろ。」

駒場「あ、でもおとんが言うには。」

内海「ほう、何？」

駒場「ディスクアップちゃうか？って。」

内海「絶対ちゃうやろ。どうもありがとうございました〜。」

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