思い出ボロボロスピンオフ(エピソードゼロ)

馬鹿は馬鹿らしく

高度成長期真っ只中

この世に生命を受け、東北の片田舎に

生まれてきた俺、元職長



父親、姉、祖父、祖母、叔母

そこには母親の姿が居なかったらしい

何故か

母親は私を産んでから間もなく大病を患ったらしい

乳癌だったらしい

入退院の繰り返しで居たらしく

ほぼ家には居なかったらしい

私が幼稚園に入園して間もなく家の中が変な感じがしていた

数日後、家の大広間が片付けされて階段のような物が用意され

白と黒のカｰテンの様なのが掛けられてた


何なのか解らない自分は外で一人で遊んでいた

夕方になるに連れて人がドンドンと増えて来る

親戚のおじさん達も来ていた

これから何が始まるのか解らず怖かったのを覚えている

庭の角で座って居たところへ姉が来てこう言われた

「〇〇、今日ね・・・おかあちゃん・・死んじゃったの
　もう・・もう・・」

おかあちゃん？って？・・？

今もそうなのだが母親の記憶がほとんど無い

写真でしか見て無い様な記憶

多分会ってはいる思うのだが記憶に無し






そうしている間に

自分の母親、母ちゃんの形、姿がこの世から無くなった

小さな白い入れ物に押し込まれ

お墓に入ったのだ

最後に顔も見せてもらえず

サヨナラさせられた




ここから人との触れ合いや出会いに障害が出たのかもしれない

友達も心許さず形や言葉だけで深く付き合わない

家族とも話しと言う話しもしなかった




それがこの先危険な行動や行為をやり

ギャンブルに引き込まれていく自分

馬鹿な生き方を選択して行く

そう

馬鹿は馬鹿らしく

今の自分の序章でした

また次の最悪時が来るのも差ほど掛からない



親父が?

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