初めてのスロット編-１章②後編- ～クランキーと目押しの才能～

忘れた頃にやってくるシリーズ物
初めてのスロット編です


序章①→ http://yep.it/jet 　②→ http://yep.it/jet1 2
１章①→http://yep.it/jet01　②→http://prt.nu/0/jet4/nvpo



アパートに着くまでの会話の中で、
W先輩が俺に興味を持ったキッカケを教えてくれた。

パチンコ屋に頻繁に通ってる事
メモ帳に収支をつけてる事
それなりに勝ってる事

先輩に言わせれば、｢中坊のクセに生意気な」ってらしい。
生意気な中坊の話は彼女に聞いたらしい。（どの人かはすぐわかった）
彼女は先輩がよく行くホールで働いてるそうだ。
俺自身もそのホールにはよく行ってたから。


｢オマエさぁ、なんでパチンコな訳？スロットの方が勝てるじゃん」

スロットに対する当時のイメージは｢ルールがわからん」これに尽きた。
目押しってなんだよ。入ったってなんだよ。って事です。
興味も無かった。全く。

何より、｢スロットの方が勝てるじゃん？」ってのがカチンと来た。
俺はパチンコで勝ってるし！馬鹿にすんなし！みたいな。

生意気盛りの１０台中盤、当然噛み付くワケだ。

｢先輩はスロットとやらでどれくらい勝ってるんですか！？」って。

そこで衝撃の発言だよ。衝撃。

｢ここまで来た車が二台買えるくらい」

------以下脳内------

車が買える？？？車って高いんじゃないの？？いくらなの車？
１００万くらい？いやもっと？２００万とか？

当時の俺に言いたい。車はピンキリだと・・・。

だって当時パチンコ界に、ベンツ小林（※１）って人が居て、
パチンコで俺はベンツ買ったぜ！スゲーだろ！って人がいたんですけど、
それが俺の中でW先輩を同列に扱っちゃったんですよね。無知って怖い。

だって先輩は２台ですからね！凄まじい！
当時は疑う心も持ってなかったし、素直に全てを一瞬で信じた。無知って怖い。

-----脳内終了------

その時の心境を素直に言うと、｢早くパチスロ打たなきゃ！」
って事だった。俺も車欲しい！車！

もしこの時、安西先生みたいな人が俺の近くにいたら、きっとこう言う。
｢まるで成長していない・・」　　と（初めてのパチンコ編コラム参照）

成長していない。だから、言っちゃったんだ。




｢先輩教えてくださいよ。パチスロ」





人生には、分岐点ってヤツが幾つかある。
あの日、あの時、あの場所で、って。

あぁ言えていたら、もし行かなかったら、勇気を持っていれば・・・ってね。

藤原少年１５歳の春。

確実に、人生の分岐点であった。




--次回！最終回！（きっと！）--
初めてのパチスロ完結編　～クランキーと目押しの才能③～
に続く！

※１　ベンツ小林【べんつこばやし】　　
パチンコブームを盛り上げた立役者の一人。色々言われているけど、
目撃した人の評判の高さにおいては物凄い地位を持ってる人。

古いタイプのプロだけど、今思えばとても貴重な存在。

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