びん娘が好きです。でも…

今日もひどく疲れた。
週6日勤務の中日をようやく過ぎたところだ。
朝は6時に起き、夜は24時に帰宅の毎日。
残業、残業、羽根、残業。
安月給なのに働きづめである。
家に帰り夕食後のつかの間の休息をとる。
明日も早いんだ、早く寝なくては…。
ふっとため息をつき、視線を時計から移す。
その視線の先には…そう、パチスロ台。
電源が入っておらず眠った状態ではあるが、
昔と変わらず今も思い入れを強く感じている
私の愛機の姿がそこにあった。

そのパチスロ台とは…


家パチ・家スロにオススメの機種、このお題に私はこの台を挙げたい。

ベルコの『さるかに711』である。

おや、遠くの方から声が聞こえてくるようだ。
「ここはおどれの好きな台を書く場所ちゃうんじゃボケこらぁ！呪うぞ！」
いやはや、そのご指摘はまったくもってその通りであるが、
私も家スロとしてオススメできるかどうかを3分ほど考えた末の提案である。
どうか呪わないでいただきたい。怖くて眠れなくなります。今のは幻聴ですね、きっと。


さて、『さるかに711』のどういうところが家スロとしてオススメなのか…
それを熱く説明する前に、まずは家スロの良さを少し列挙したいと思う。

①無料で好きなだけ打てる

通常であればパチスロを30～40回転ほど打つのに
ホールでは1000円または250円くらい、
ゲームセンターでは100円ほどかかるが、
家スロでは電気代さえ払えば何万回転打とうが無料で遊べるのだ。

②当たらなくても腹が立たない

打つことにお金を必要としないため、
普段のホールであれば発狂しそうになるゴミクズ展開が起きようとも
穏やかな心で打ち続けられるのだ。
ジャグラー1000ゲームハマり、激熱演出ハズレまくりもなんのその！
ひたすらに淡々と受け入れられることでしょう。

③ホールでやりづらい、またはやってはいけないことができる

これは上記①・②とも重なる部分があるが、
普段のホールでは周囲の目を気にしたりお金の問題もあって
本当はやりたいけど中々やれないことが思う存分できるのだ。
例えば、

・アニメ系の台、特に萌え台に多い気がするマイスロ的なミッションのクリア
・萌え台のボイスや選択キャラを色々カスタムしてひたすら演出を堪能する
・ボーナスフラグが成立している状態で、まだ見ぬリーチ目を探究
・Aタイプ、芸術的なリーチ目を出してはひとり悦に入る
・普段は絶対にやってはいけないペナルティ押しをやってみる

等といったところであろうか。

上記の①～③、これらは間違いなく家スロの良さであり、
好きな時間に好きなだけ心おきなく自由に打つことができるということは、
パチスロ台を購入しようと考えるにあたり大きな原動力となるであろう。

しかし、である。

実際にパチスロ台を購入した経験を持つ方々ならわかると思うが、
念願かなって自分の部屋に置かれた憧れの愛しの我がパチスロ台、
ただただ自分が打つためだけに存在する、自分専用のパチスロ台、
インテリアとしての見栄えも良く、買って良かったと満足するも、
正直、わりとすぐにあまり打たなくなるのである。


買うことを決意するほど大好きな台であるはずなのに、これはなぜか。
いつでも打てるからこそ手が伸びないという面もあるかもしれないが、
自分の大切なお金を使って一叩きごとに当たりを期待しながら遊ぶという
真剣勝負さが欠けているからなのかもしれない。きっとそうだろう。

つまり、家スロを買ったところで多くの場合はすぐにインテリアになるのだ。
1カ月に1回は電源を入れているなら結構遊んでいるレベルだろう。
どうせそのような状況になるのならば、パチスロ台を買う前に思い描くであろう、
好きな時間に好きなだけ心おきなく自由に打つことなんてことには期待せずに、
はなから「たまにしか打たない」という前提で台を選んでみてはどうか。

そこで『さるかに711』の登場である。


　　　　　～『さるかに711』とは～


おしゃれスロメーカーとして名高いベルコが2004年に発売した4.5号機である。
いわゆるストック機と呼ばれるタイプのMAX711枚の大量獲得機である。
BIG成立確率は全設定共通で約1/170。
ボーナス成立契機は主に2種類あり、
周期抽選の当選、またはチェリーでの当選のどちらかである。

周期抽選を説明するには、最近の台だとシンデレラブレイドが近いだろうか。
ある決められたゲーム数を回すごとにボーナスの抽選を受けられるのだが、
そのゲーム数は最大でも150ゲーム回せば抽選を受けられ、
少ないときには50ゲーム付近で抽選を受けられることもある。

周期抽選時の当選確率は1/3.8～1/5.3、
チェリーでの当選確率は1/19.4～1/27である。
BBでの獲得枚数は711枚あり、RB後は1/6の確率で、
BB後は1/3の確率でBBが連続して当たるのが大きな特徴である。

また、通常時には目押しが一切必要ないという親切設計であり、
ボーナス図柄を揃えるときだけ目押しが必要で、
ボーナス中に画面ナビの押し順通りにボタンを押すだけである。


簡単に『さるかに711』について説明をしたが、
上記の説明をさらに要約すると、

・150ゲーム回せば必ず1回はボーナスの抽選が受けられる
　(リール上では「おむすび＆柿の種」揃いから発展)

・その時の抽選で当たる確率は約23％

・ボーナス後は連チャンの可能性がある

・ボーナス図柄を揃えるとき以外は目押し不要

ということになる。


つまり、1回転に5秒かかるとして計算しても、

150ゲーム+α(周期抽選演出20ゲーム前後)＝170ゲーム
170ゲーム×1叩き5秒÷60秒＝約15分

最長でも15分程度で必ず1回はボーナスの抽選が受けられるのである。


家スロでじっくりと打つ気力は無いけれどチョロっと気軽に打ちたい。
パッと打ち始めてサッと結果を見てサクッと止められる。
そんな周期抽選の台こそが家スロには合っていると私は思う。
軽い気持ちで15分間の運試し、家スロとの良い付き合い方ではないだろうか。


そして、パチスロ台としてのゲーム性もさることながら、
私は『さるかに711』のデザインのかわいらしさも家スロに向いていると考える。

子供の絵本に出てきそうなやわらかい雰囲気の絵柄、
さるかに合戦をモチーフにしたわかりやすい世界観、
派手な音や演出が少なく、昔話の世界のようにのんびりした演出。

あまりパチスロパチスロしていない表向きの良さがあり、
女性でもとっつきやすい目押し不要のシステムで難しさゼロ！
子供向けのおもちゃがそのまま大きくなったようなイメージが
家のちょいスロとして最適だと私は思った。

目押し不要だからテレビを見ながらでも打てるということも家スロ向きである。


○最長15分程度で必ず1回は受けられるボーナス抽選。
○女性にも受けが良さそうなデザインのかわいらしさ。

この2点により、私は家スロに『さるかに711』をオススメする。


あなたの家スロ選びの一助になれば幸いである。
また、『さるかに711』について少しでも知ってもらえたなら、
私としてもうれしい限りである。


　　　　　～　終　～


…と、ここまで『さるかに711』をオススメする理由を挙げましたが、
もちろんオススメできない理由なんてものも存在します。
万能な台なんてそうそう無いですからね。

①周期抽選以外のチャンスに乏しい

チェリー当選確率は約5％であるが、
チェリー出現確率が1/75のためあまり期待できず、
周期抽選まではただただ150ゲーム近くを
消化する時間になってしまいやすい。

②出目の楽しさが無い

リーチ目が存在するのかしないのか不明だが、
ボーナス確定画面でようやくボーナス図柄が揃えられるので、
出目によるドキドキ感は皆無。

③派手さが無い

最近の台のような過剰な演出は無く、
プッシュボタンなんてものも無く、
疑似連も赤・緑・青といったオーラ色も無い。


結局のところ良い面を裏返せば悪い面になってしまうので、
どちらをより強く感じるかということにはなりますが、
私は悪い面を補って余りあるほどに良い面が強い、
とても魅力的な台であると感じています。


ここで『さるかに711』で見てもらいたい演出をピックアップ！
詳しく書いてしまうと驚きが少なくなってしまうので簡単に…

①野球帽
②自動ドア
③謝罪
④夕焼け

④の夕焼けに関してはこの台一番のインパクトがあるので、
実際に見れたときにはかなりビックリすると思います。

もしも『さるかに711』を家スロとして迎え入れたならば、
是非とも上記演出を楽しみにしてください！


　　　　　～　追伸　～


今回のお題を書くにあたり、数年ぶりに
マイ『さるかに711』を起動させました。


訳あって発見されにくい場所に隠していたのですが、
その際の置き方がパチスロ台の背中側を地面に倒し、
リールやボタン等が配置されている表面が
天井を向くような状態で放置してました。
変な体勢だったから大丈夫かな？壊れていないかな？
恐る恐る電源を入れると無事起動！

よかった…ほっと一安心。…したのも束の間！
いざメダルを入れレバーを叩く。
あれ？何かがおかしい。
左リール！何かが途中で引っかかったようにうまく回転していない！
電源を入れ直してもダメ。直接リールに触れて力を加えてもダメ。
どうしよう…この子はもう、これでおしまいなのかな…。

メーカーに修理をお願いできるか聞いてみようとも思いました。
でも、もしも修理できたとしてもいくらぐらいかかるんだろう…。
悲しい気持ちになりつつも色々試していると、おや？
左リールの隙間から何か基盤のような板が見える。
ホールのパチスロ台では一度も見たことがない異物。
そうか、これが引っかかってるんだ！
細い棒で隙間から引っかかっているものを押し込む。
すると…動いた！やったあ！！あ～危なかった…

その後10回転ほど回すも問題なし。いやあ、やれやれでした。
だけど、通常は小役が揃ったときに、
小役のラインに沿ってリールが点滅するのだけれど、
左リールだけその点滅の位置がズレている。
そうか、引っかかっていたのはバックランプの基盤だったんだ！
でもそれぐらいは仕方がない。きっと直せるだろう。

おそらくは、パチスロ台を寝かせてしまったことが
今回の故障の原因になったものと思われるから、
もしも家スロを買ったなら、台を寝かしちゃダメですよ！！
パチスロ台は想像よりもはるかにデリケートでした。


そしてまた、今回のお題を書くにあたり、
パチスロ台が今いくらぐらいで売っているのかを調べました。
調べたといっても、かんたんなネット検索程度ですが。
調べた台は3台。

・さるかに711(ベルコ)
・トゥエンティーセブン(山佐)
・どんまい！！ちゅ～吉(JPS)

結果は…すべて売り切れ！！
私が調べた限りじゃオークションも含め、
上記3種類の1台も売っているページにたどり着けませんでした。
売り切れの横に載っている販売価格は相場通りでしたので、
現在は単純に台自体が流通していないのでしょう。

日本の人口比で見れば割合の少ないパチスロユーザーの中で、
さらに実機を購入しようとまで考える人はごくわずかであり、
そんな少ない需要のために人気の無いムダにデカいパチスロ台を
長期間保有するのは倉庫やらのコスト面でも割が合わず、
早いうちに見切りをつけて廃棄処分してしまうのでしょうか。

パチスロ台を買おうかどうしようか迷ったものの、
数年後に余裕ができたら買おうという結論に至ったあなた。
もしかしたら数年後には、そのほしかったパチスロ台は、
どこを探しても売っていないかもしれません。
本当にほしいと思う台であるならば意を決して早めに買っておくか、
または数カ月おきにでも販売状況をチェックするといいかもしれません。

山佐のトゥエンティーセブン。
いつかは買いたいと思っていた台。
…ほしかったなあ。うう…
劣化版北斗の拳だけど、キラキラしてたなあ…


そして最後に！
家スロには機種に関わらず悪いところがいっぱい、いっぱーいあります！

・演出音やリールの回転音がうるさい
・デカい、置き場所に困る
・移動や持ち運びが一人では困難
・設定の変え方をいつも忘れる
・存在感がありすぎる
・処分が大変、お金がかかる
・親に見せられない

主なところではこんなものでしょうか。
台を保有するのにも一苦労です。

しかし、これらの悪いところをひっくるめても、
台を所有している充足感は何物にも代えがたいものです。
スロッターの誰しもが一度は見るであろう夢ですからね。

おそらく他の投稿者の皆さん全員が言っていることでしょうが、
「この台を買いたい！！」と思うほどに思い入れのある台ならば、
それがその人にとって一番のオススメの台です。
だから、「ちょっとほしいかも？」程度の台であるならば、
買ってみたもののきっと後悔すると思います。

どうぞ、ステキな家スロライフを！



「あなたが家に置きたいパチンコ・パチスロの台ってありますか？」

「私がほしい台ですか。そうですね、それはやっぱり…」


　　　　　～完～


※ここからおまけのかにさん写真コーナーです

スロッターかにさん

負けるかにさん

依存症かにさん

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