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インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)

インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)

2016.12.26

すぐに頭がパーン……。人気演者『ナカキン』くんに直撃! 蔵出し秘話満載のインタビュー!

あしの あしの   インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)

チワッスあしのっす! インタビューウィズスロッター7人目の餌食は「ナカキン」くんです! 

今更説明不要かもしれませんが一応カマしとくと『ヤルヲの燃えカス』シリーズなどでお馴染みの「うちいく.TV」に彗星の如く現れた若者ですね。 現在24歳。大学休学中。趣味はパチンコ。動画見る限り何も考えてないザ・クズな感じの人なのですが、あれはキャラなのか、はたまた素なのか。そのあたりも含めて設定推測してみましょう!

それじゃ早速インタビュー行ってみよう! ヒア・ウィー・万枚!
 

 

★イン・ザ・浅草

浅草某所。マイケル・ジャクソンをフューチャリングした洋楽喫茶に彼は居た。

チェックのネルシャツみたいなのにマスクを付けた若者。ナカキンくんである。


「いやぁ、今日はごめんね。忙しい所」

「いえいえ。こちらこそ。……てかヤルヲさんとかじゃなくて、僕なんかでいいんですか?」

「ヤルヲさんまで行くと俺、緊張しちゃうから……」

「ああ、なるほど……」

「とりあえず……ここ奢るから何か好きなの飲んでよ」

「じゃあビールで」


──聞けば、一足飛びでスターダムをのし上がりナウな彼が他媒体のインタビューを受けるのはこれが初めてらしく、なんだか所在なさげに佇んでいる。 人気者である事にまだ慣れていないらしい。


「それじゃあまずは……。ナカキンくん、出身は福岡?」

「いえ、大分です。大学を期に福岡に出てきた感じですね」

「なるほど。大学は休学中だよね?」

「そうです。8年休学できるんで、まだ結構大丈夫です」

「休学中にうちいくTVに連絡した感じ?」

「そうですね。ないおさんに連絡して、それで色々あって動画に出るようになりました」

「なるほど」


……インタビュー終了。


「いやいや。ちょっとまった。もっと具体的に聞いていこう」

「いやー……話す事全然ないんですよね……。ホント僕、おもしろエピソードとか無いんで……」

「学生時代の趣味は?」

「あんまりないです……僕無趣味で……」

「ゲームとかは?」

「ゲームも漫画も、一応やったり読んだりするんですけどあんまりハマらない。飽きっぽいんですよね」

「さとり世代だねぇ」

「──ですねぇ」

「彼女は? なんか動画でポロッと彼女居るとか居ないとか言ってなかったっけ」

「ああ、別れましたけども」

「それ聞こう。掘り返していいかい?」

「いやー掘り返してもなんも無いですよ。フワッと付き合ってフワッと別れたというだけで……ああ、酒うま……悪魔的や……」

「いや、何かあるでしょうに。もうっとこう、心が揺さぶられるような事件とか──」

「うーん……」


ビールを飲みながらしばし考えるナカキンくん。 それから首を振った。


「イヤ何もない。ホント何もないです。ヤバ、俺なんもない」

「マジか……。てか、なんでそんな何もないの? キミは一体何をやってたんだい。学生時代とか」

「勉強ばっかり。本ッ当に勉強。勉強しかやってない」

「……勉強?」

「そう。もうひたすら勉強の日々でした」

「勉強、ねぇ……」


勉強。 実はこれが彼の24年の人生を語る上で最も重要な単語である事に、この時の俺はまだ気づいて居なかった。
 

 

★頭。パーン

「勉強って、塾とか?」

「行ってました。てか親がめっちゃ厳しかったんですよ。ガチガチでした」

「ガチガチか」

「そう。ガチガチ。頭固くて。勉強以外ダメ! みたいな家で」

「そりゃキツイね」

「キツかったっすよ」

「ナカキンくん、大学どこだっけ」

「◯◯大学(国立大学)です」

「……え? マジ? 学部は?」

「◯◯学部」

「すげぇ……。動画見て何となく賢そうな感じするなーと思ってたけど、なるほどなぁ……。ご両親に感謝した方がいいかもよ?」

「ですかねぇ……」

「そうだよ。ご両親とは仲良しなの?」

「うーん、どうなんでしょう……」

「詳しく聞いていい?」

「はい。なんかもう、うちの両親あんまりガチガチなんで、以前からどっかでこれは『違うな』ってなってたんですけども、ちょっと前にそれで悩みすぎて頭がパーンなって」

「破裂?」

「破裂はしてないですけどパーンって。パーンなる音が聞こえましたからね」

「物理的にパーンなったの?」

「いえ物理的じゃないですけど、とにかくパーンて」

「どういう感じでパーンなったんだろう」

「いやもうパーンはいいじゃないですか。とりあえず、ある時に親からボロクソ言われて、そんでそれまで我慢してたのが一気に出ちゃった感じです。あぁもうじゃあ好きな事したらぁ……みたいな。それで連絡とらんくなりました」

「ふむ。好きな事──。何した?」

「パチスロと麻雀ですねぇ」

「絵に描いたようなドロップアウトだねぇ。てか初めてパチスロ打ったのはいつ?」

「パーンなるちょっと前ですね。僕、大学一年留年してるんですけども──19で大学に入って、なんかもう一ヶ月でウワーなったんです」

「ウワー? それはどういう感じだろう」

「もう、ウワーって。パーンって」

「あれ、そこでパーンなるの?」

「いや、ホントのパーンはもうちょっと先です。このパーンはさっきのパーンとはちょっと違うパーンなんで」

「パーン二回あったんだ」

「二回ありました。大学入ってすぐのパーンはそういうパーンじゃなくて、なんか……繰り返しだなぁと思って」

「──繰り返し?」

「そう。結局今までやってきた勉強が、そこからも続くんやって」

「ゴールだと思ってたんだね。大学が」

「そうです。留年中も、高校も、中学も、もっと言えば生まれてからずっと勉強、勉強って言われとって──それって少しでも良い大学に入るための苦しみじゃないですか。言ってみれば。受験ってゴールがあって、そのために苦しんでるわけで」

「いざ入って見ると──」

「全然ゴールじゃなかった。というか、周りの奴ら、もっと勉強してました。大学生ってコンパばっかりしてるイメージだったのに、むしろもっと勉強してるんですよあいつら。そんで、ああ、これ最初からやり直しや、って」

「ああ、繰り返しってそういう──」

「そう。それでまずパーンって」

「パーンだね」

「ですね。それから大学あんまり行かんくなって。パチスロ行きました」

「あー、逃避だなぁ。逃げのパチスロ」

「かも知れないです。大学あんま行かんくなると、いきなり自由になって。一人暮らしもしてるし。親からもうるさく言われんし。何このフリーダム! って。そしたら街が全然違う感じに見えて──」

「ああ、分かる。スゲー分かるよそれ」

「分かりますか」

「分かる。俺も18から一人暮らししてるけど、マジでフリーダム過ぎて毎日ずっとワクワクしてたもん。てかみんなそうなんじゃないかなぁ。スロにハマッたのもその辺の時期かい?」

「はい。そもそもあの街、パチスロ屋ばっかりなんですよ。だからみんなパチスロばっかり打っとって。友達とかの話題もそればっかりだったし。で、バイト先のセンパイにパチスロの事教えて貰って。ある時、暇なんで行ってみようかなって」

「一人で行ったんだ」

「はい。一人で行きました」

「何打ったの?」

「何だったかなぁ……10スロのジャグだったかなぁ」

「いきなり低貸しかー。時代だねぇ。ペカった?」

「はい。勝ちましたよ。7は店員さんに揃えて貰って」

「どうだった? 楽しかった?」

「すごいな、と思いました。こんな簡単に金が入るんや! ってなって。パーンて」

「またパーンなったの?」

「いや、このパーンはさっきのパーンとは違って。世界が変わる音ですね」

「色んなパーンがあるんだねぇ……。てか、10スロのジャグに勝って世界が変わるってのもなかなか……」

「ホントお金がなかったんです。当時。仕送りしてもらってなかったんで」

「マジ? それすごい。生活できてたの?」

「ギリギリです。バイトしながら超ギリギリ。だから10スロのジャグでもめっちゃくちゃビックリしました。んでおもっくそハマった感じですねぇ」

「ああ、見えた。それでパチスロばっか打ってて大学休学して、親からボロクソ言われて本格的なパーン来る感じか──」

「……なんか纏めちゃうと、僕すごくダメな感じじゃないですか?」

「大丈夫! 盛るから大丈夫だよ!」

「分かりました。よろしくお願いします……」

──そのまま書きました。
 

 

★ナカキンという男。

「そこから大学行ったりスロニートとして活躍しながら……三年? 四年か」

「四年くらいですね」

「四年くらい頑張って、途中で休学を挟みつつ、いまのナカキンくんが誕生するわけだけども──。この四年について聞いていいかい?」

「はい。っても何もないですけども」

「何かあるでしょう」

「いやーホント無いんですよねぇ……」

「彼女は? この期間。さっきのフワッと付き合ってフワッと別れた子?」

「いや、それは結構最近なんで」

「この空白期間は誰か居なかったの?」

「居ました」

「居るじゃん。ほらぁ。話すことあるじゃん」

「うーん。大した話じゃないですよ──」

「その子との出会いは居つだろう」

「高校三年の時ですね」

「え。地元の子!?」

「そうです。んで一緒の大学行こうねって」

「ちょっと待った! ナカキンくん。ちょっと待ってくれ」

「はい?」

「親ガチガチだったんだよね?」

「はい。ガチガチでしたね」

「勉強ばっかりしてたんだよね」

「はい。勉強ばっかりしてましたね」

「高校三年の受験がゴールだ! これが終わったらコンパばっかりの大学生活! つって頑張ってたんだよね!?」

「はい。そうです」

「彼女居るじゃん! 一番大切な時期に彼女出来てるじゃん!」

「あー……まあそれは。そういう流れというか……」

「うおー……分かんねぇ……。俺はキミという男が良く分からなくなったぞナカキンくん……。それも反骨か? 勉強に対する反発の為に付き合い始めたのか?」

「いやー……普通に純粋に好きだったんで……」

「ぐぬぬ……解せん。まあいいや。んで一緒の大学に行こうねっつって……あれ、彼女の志望校も◯◯大学……?」

「はい。そうでした」

「どうなったの?」

「……彼女が受かって、俺は落ちました」

「んで別れた?」

「いや、一年間クッソ勉強するから待っとってくれ、って言って。それで翌年受かって、そこから大学の近くの部屋で半同棲しつつ、21歳まで……」

「東京大学物語!(※江川達也氏の漫画)」

「いやー……そんなに大した話じゃないんですよ本当に」

「充分スゲー話だよ! 普通ねーよそんなエロ漫画みたいな展開」

「そうですかねぇ……」

「そうだよ! そういうのバンバン出そう! で、どうだったの半同棲生活は」

「うーん。パチスロばっかり打ってましたね……」

「……え?」

「なんか、彼女も僕の影響でスロ打ち始めたんですよね。それでその為にバイトばっかしとって。大学あんまりいかんくなって」

「……なんだと」

「で、なんか色々あって別れましたね……」

「狂わせてんじゃん……」

「え?」

「彼女の人生狂わせてんじゃん……!」

「まあ、そうですねぇ……」

「うおおお、平然と……! ナカキンくん、俺は今キミの事が無性に憎い。なんか知らんがとても悪い奴に見えるぞ」

「でもですね、あしのさん、実はその子、今もう大学卒業してて、今は◯◯に勤めてるんですよ」

「一流企業!」

「うん。すごいですよね」

「キミと付き合ってる間どんどんダメになっていって、別れたら一流企業?」

「そうです」

「そういうの世間で何ていうか知ってる?」

「なんですか?」

「サゲチンっていうんだよ……」

「はははッ」

「ははは、じゃねぇ!」

「でも、何か僕も、最近思うんですよ。あの時もし僕がちゃんとしてたら、なんか違う未来があったんじゃないかなぁって」

「……まあ、あったろうなーそりゃ」

「別れたばっかりの頃はめっちゃ後悔してて。なんかもうパチスロなんか打たんかったら良かったのになぁって」

「うーん。ナカキンくん、飄々としてるようで意外とセンシティブなんだね……。あ、ついでにあんまり関係ないけど一つ訊いていい?」

「なんでしょう」

「将来の夢とかある?」

「いやー……特にないですね。今はもううちいくの事で頭が一杯なんで……」

「子供の頃の夢とかでもいいよ」

「子供の頃の夢ですか……うーん……」

「無いなら無いで別にいいけどさ」

「ええと、ありました。今思い出しました……」

「え。あんの?」

「いや、ビックリした。俺夢ありました。ふつーに完全に忘れてました」

「なに?」

「歴史学者です。小学校の卒業の時に将来の夢を一人ずつ発表するんですけど、その時僕、『将来の夢は歴史学者になる事です』って言いました。そういえば」

「ほえー。歴史、好きだったの?」

「めっちゃ好きでした。僕小学校の頃、武将オタクだったんですよ。コンビニのペーパーバックとかクッソ集めてて。武将裏話とか。ホントは怖い武将の話とかそっち系の──。あー……なんか忘れてた情景が次々と……なんやこれ……そうだ、授業参観──。あれは授業参観です。小学校6年の時ですよ……」

「ほう。続けて」

「なんか歴史の授業の時に先生が僕のことを指名して。起立して質問に答えたんですけども、とにかく僕、めっちゃオタクだったんで、先生も知らないような知識をモリモリ話して。気づいたら、授業見に来てる親とかも含めて、全員拍手。もう、教室が揺れてましたね。あれは。栄光の瞬間でした──」

「ほー。やっぱ賢かったんだなー」

「神童って呼ばれてましたよ。本当に」

「今カマキリって呼ばれてるのに?」

「──当時は神童でしたねぇ……」

「好きな武将は誰?」

「はい。あいつです。あれ。あのー……あいつ」

「誰?」

「あいつですよ。あいつと戦ってたやつ……。あれ、なんやこれ。全然出てこんぞ。あの、ほら、無双ゲーに出てきたやつ」

「大体全員出てくるよ」

「いやー、なんだっけ。衝撃やこれ。人間ってこんなに忘れるんや。あんな好きだったのに……」

「ナカキンくん、キミにピッタリのことわざがあるよ」

「なんですか?」

「十(とお)で神童、十五で才人、二十歳(はたち)過ぎればタダの人」

「……すいません」

「てか今でも歴史学者なりたいの?」

「いや、全然です。なんなら僕理系ですし」

「なんじゃそりゃ……!」
 

 

★うちいく.TVとの出会い

「そろそろ大事な事を訊いておこうか」

「なんでしょう」

「『うちいく.TV』に仲間入りした時の事だね」

「僕、そもそもうちいくの事をファンとして見てたんですよ。で、頭パーンなった後、とにかく好きなことやったらぁってなって。僕もうちいくやりたい! って。例の彼女とも別れて自暴自棄になっとったし、もう行ったれと」

「どうやって連絡とったの?」

「なんかね、お問い合わせフォームみたいなのがあって。そこからないおさんに連絡取りました」

「どういう風に書いたの?」

「お願いします。って。雑用でもなんでもいいから手伝わせて下さいって」

「それだけ?」

「あとちょっとやっぱ良いように書きました。編集ソフト使えます! とか。嘘じゃないですけども、誇張ですね。誇張。嘘じゃないですよ。あと大学名バッチリ書きました」

「まー書くよね。それは。書くね」

「で、毎日返信待ってました。三分に一回くらいメールチェックして。最初の頃はいつ連絡きても良いように常に準備して。トイレに行くのもちょっと我慢したり」

「気合入ってるなぁ」

「そうですよ。やっぱファンだったんで」

「連絡はいつきたの?」

「なんか、だいぶ遅かったんですよね。二週間くらい後でした。もう緊張もかなりほぐれてて。油断してトイレ入ってる時にドーンって。ないおさんからの返事が」

「トイレ。それは小なの? 大なの?」

「大ですね」

「え、ないおさんからの返事、大しながら見たんだ」

「ですね。大しながらでした」

「ほえー。どうだった。いや、大じゃなくて、メール」

「なんか、お会いしましょう! みたいな」

「どう思った?」

「どうしよう! ってなりました」

「大してるしね」

「そうです。うわ! って。今か! って」

「なるほどねぇ……。で、実際会ったと。実際お会いしてみて、どうだった?」

「あんまり覚えてないんですよそれが。死ぬほど緊張してて。ウワーって。パーンって」

「パーンなったの!?」

「なりました。だってファンですからね。しかも二週間して油断してる所だったんで……いやぁ、何話したか全然覚えてない……。しかもその足ですぐヤルヲさんにも会いに行きましたよ。なんかちょうど打ち合わせがあるからって。顔合わせですよ。いきなり」

「うわぁ。それは緊張するねぇ……」

「何か僕緊張しすぎて変なテンションなっとって、初対面のヤルヲさんに『チッスチッス。いやーいつも見てますよォ!』みたいなノリで挨拶しちゃって。初っ端からいきなり嫌われましたからね」

「マジか!」

「ホントです。なんなら『あれーなんかテンション低いっすねぇ!』とか言って。他のスタッフさんからの受けもボロクソでしたね」

「それで何で仲間入り出来たんだよ……!」

「なんででしょうね……。やっぱ大学名ですかねぇ……」

「勉強してて良かったね……! 本当に!」

「ああ、あと、ないおさんから聞いたんですけど、最初の連絡がTwitterのDMじゃなかったのが良かったって。ちゃんと問い合わせフォームから個人情報付きで連絡したんで」

「あー。それはあるかもね。今は10人いたら9人はDMだろうし。あんなん捨てアカで連絡取ってきても知らねぇよってなるだろうねぇ」

「はい。だから今からライターとかユーチューバーとかに成りたい人も、誰かに連絡する時はちゃんと問い合わせフォームとか使った方がいいと思います。あとPRはちょっと盛って書くのがコツですね」

「天草ヤスヲ先生、いきなり履歴書送るらしいよ。男の勝負どころは履歴書だってスゲー言ってた。──んで、実際うちいくメンバーに入って、最初は何やってたんだっけ」

「編集と、それから撮影の手伝いしてたんですけど、5月の企画から自分の番組持たせて貰って──」

──そこで、我々の知る「ナカキン」くんが誕生する。
 


「うちいくの『ナカキン』になってそろそろ半年以上経つけど。どうだい?」

「毎日めちゃくちゃ楽しいです。充実してます。知らない土地にいって、むちゃくちゃやって、それでファンの人が喜んでくれて、こんな楽しい事ほかに無いです。ってくらい毎日充実してます」

「なるほど……。ちょっと前の動画で、学園祭かなんかで自分の知名度測ってたじゃん? 知らない人に声かけて。あれナカキンくんの事知ってる人ゼロだったけども、実際どうなの?」

「ガチでゼロでしたよ。僕なんか言ってもそんな有名じゃないんで……」

「私生活では? なんか声かけられたり」

「あー……プライベートで打ってる時とかにたまに……」

「やっぱホール行くと知名度がカチ上がる感じか……。どうすんの。そんな時」

「なんかサインとか……」

「え。書いちゃうの?」

「書きますね」

「まじかよ。どんなサインなの?」

「こういうの。ヤルヲさんが考えてくれたやつを使ってます」
 


「あとは、友達とかは? なんか言われない?」

「昔からの友達から連絡きて『見とるよー』とか言われますね」

「どう思う?」

「嬉しいですよ。やっぱり。あと一番嬉しかったのが、卒業して東京で働いてる地元の友達が、東京の番組収録に遊びに来てくれた時かなぁ。あれは感動しました」

「うん。いいエピソードだね。ほら、話す事いっぱいあるじゃん」

「──ホントだ。結構あるもんですね……」

「よし、ヤルヲさんへのメッセージとか、なんかある?」

「え。メッセージですか……。ヤルヲさん……。そうですね、単純にヤルヲさんがいないとナカキンってキャラも無いですし、いつもうまく弄ってくれて嬉しいです。あとやっぱり、自分よりずっと面白いし、いつも勉強させて貰ってます。ありがとうございます!」

「でた。勉強。やっぱ何だかんだでガリ勉タイプなんだろうなぁ……。やめて欲しい事とかある? ヤルヲさん」

「無いかなぁ……。まあ強いて言うなら、かかと落としをもっと優しくして欲しいなぁとは思います」

「かかと落とし食らってるの!?」

「いや、たまーにですよ。しかも強いていうならですからね」

「たぶんこれヤルヲさんが読んだら逆に強くなると思うよ?」

「え。そうですかね。じゃあ書かないで下さい」

「分かった。書かない」

「ありがとうございます」

「じゃあ次、ないおさんにメッセージをどうぞ」

「ないおさん本当に情に篤くて、一緒にいて安心できます。なんかもう、一生よろしくお願いします!」

「一生!?」

「うーん。たぶん、うちいくがたとえ終わったとしても、今のこの経験は絶対忘れないと思うんですよね。人生を変えてくれたというか……。師ですよ。人生の師。僕、死ぬ時はないおさんの事絶対思い出すと思うし。そういう意味で、もう一生のつながりだと思っております」

「ヤルヲさんは?」

「ヤルヲさんもですよ!」

「一生かかと落とし食らってもオーケー?」

「え、うそん。ずっと喰らい続けるんですか僕」

「まあ、喰らうだろうねぇ……」

「いやぁ……それは……。まあ、歳とって股関節が固くなって足が上がんなくなってきたら……」

「椅子に乗ってでもかかと落とししてくるんじゃないかなぁ……」

「そんな未来いやだ!」

「ついでにファンに向けてメッセージどうぞ」

「うわぁ、恥ずかしいなぁこれ。なんやこれ……。メッセージ……。なんやろ……。やんやろなぁ……。えーと……僕なんかの動画を見てくれて本当にありがとうございます。いつもクソネガティブな事ばっかり言ってて不快な気分にさせてしまう事もあるかもしれませんが、それでも応援してくださってるファンのかたがいて、僕は本当に幸せです。ありがとうございます……!」
 

 

★質問ラッシュとメッセージ。

「じゃあ、そろそろ長くなってきたんで、質問ラッシュいこうかな」

「尺は大丈夫ですか?」

「全然ちょうどいいよ。尺って表現が動画の人っぽくていいね。サンクス。じゃあまずは巨乳と貧乳どっちが好き?」

「巨乳っすね」

「若いね。オーケー。あの世に持っていきたいパチスロ機は?」

「うーん。『BLACK LAGOON2』(※スパイキー)と『パチスロモンキーターン2』(※山佐)かなぁ」

「棺桶はそんなにデカくないよ。どっちか一つ!」

「ブラクラ2にします!」

「ナイスチョイス! 将来の目標は?」

「何もないんですよそれが。先のことを考えたくないです」

「それは今が楽しいから?」

「それもあるっちゃあるんですけども、受験の苦痛が未だにトラウマになってて。先には必ず苦痛が待ってるって考えで少年期を過ごした影響というか……」

「どんだけトラウマなってんの! じゃあ将来の目標は『トラウマからの開放』にしとこう」

「嫌な目標ですね……。でもまあそんな感じか……」

「うちいくTVの番組告知をどうぞ」

「告知……なんやろ。僕個人的にはオールナイト生放送が楽しみです。それと、ナカザイルのメンバーは年末28日まで募集中なので、僕のTwitter(@nakakinseijin)へのご応募まってます!」

「28日……。これ掲載26日よ……? てか三重オールナイト行くんだね。部屋で見させてもらうぜ」

「はい。よろしくお願いします! あとは各番組随時更新です! ヤルヲさんの『ヤルヲの燃えカス』なんか間もなく200回突破ですよ」

「すげえ! てか。このバーのマスター、ヤルヲさんの大ファンだからね。よろしくお伝えください……。最後に、生まれ変わってもパチスロ打つ?」

「うーん。迷うなぁ。打つと思いますけど、もしお金がもっそいあったら打たないかも」

「ああ、違った未来。例の半同棲の女の子との──」

「はい。そっちは生まれ変わったらちゃんと頑張ります!」

「オーケー! 終了! ありがとうございました!」

「こちらこそ。聞いて頂いてありがとうございました──!」

以上。 うちいくTVの「ナカキン」くんのインタビューでした。
 

 

★人生設定推測。

彼の人生を振り返るに、基本的に勉強してた感じか。

んで大学入学を機にブワッと開放されて頭がパーンなり、パチスロ屋に入り浸ってうちいくのメンバー入りを果たし。そして現在に至る。みたいな感じでした。うーん! なんか人生始まったばっかりって感じがしてすげーいいね。でもなんかアレね。しゃあないっちゃしゃあないけど、やっぱ若いだけあって事件があんまりないね人生に。24歳で事件ばっかりってのもやだけどね!

うーん、これは推測難しいぞ……。ストック機だろうなぁ……。うちいくに入るまで苦痛な人生だったっぽいし、なんだろう。設定は絶対奇数だと思うけど……。

よし、決めた。

ナカキンくんの人生は山佐の『ザクザク千両箱R』の設定3。 二回連続天井(2000ゲーム)まで到達したあと、ようやく確変ブチ当てたばっかりの所だ。 頑張れナカキンくん! 

キミの未来はきっと明るい! ゴーゴー! でも次のハマりもクッソ深いぞ! インタビューありがとうございました! よっしゃ。 今年のインタビューはこれにて終わり!

来年一発目はなんと大御所「貴方野チェロス」さんの登場。元・エロマンガパンチさんだ。しかもインタビュー・ウィズ・スロッター始まって以来の前後編分割。 来年は初頭から何かが起こる……!

以上、みなさま、良いお年を! シー・ユー・ネクスト・万枚! アディオス!
 

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あしの
代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)

あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。

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