スカイガールズ～よろしく！詐欺～(2013→2017remix ver.)

■パチスロの話はほとんどしないよ

　ウサギの目が赤いのは愛しいあのヒトを想い泣いているからなんだって。
　どうも、マスクド･モリタです。

　先週さ、『スカイガールズ～よろしく！ゼロ～』で1/16384のスカイBIG引いたよ。
　ほぼ一日打った感想としては「管制にいるメガネっ娘以外、みんな貧乳だな」ってこと。これはこれでいいと思いまーす。

　そんなわけで、パチスロの話は終了！
　営業マンという職種について書きたいと思う。


■ものの見事に騙された

　自宅にウォーターサーバーが設置された。
　お外でやってた抽選会なるものに参加したら2等が当たって、それがウォーターサーバーだったのね。
　まぁこういうのってたいてい2等しか当たらないって聞いたことあるし、その商品を契約させるためのもんだから、くじを引く前から、
「サーバー当たってもいらないよ。それでもいい？」
　って言ったんだけど、
「もちろんいいですよー。権利がもらえるってだけの話ですから。でも、ハズレばっかりなんで5枚くらい引いちゃってください。どれ狙います？　やっぱり1等の液晶テレビ？　それともア・タ・シ？」
　最後のをスルーしながら5枚引いたら1つだけ「2等」が出てきて。
　カラクリはわからないけど、やっぱりな……と。

　でも、くっそみたいな炎天下の中、超笑顔でがんばってるお兄ちゃんだったから、話聞くことにして。
　そしたら、なんかイイやつなんだよ。
　商売商売してなくてさ、雑談ばっか15分くらいしたの。
「お兄さん、Tシャツがとってもかっこいいですけど、アーティストかなんかですか？」みたいな感じですげえ持ち上げてくるんだけど、そのときは「コイツ、話うめぇなー」ってなくらいで、気づいてなかったんだ。
　
　騙されてることに。

　こっちは、気持ち良く話してるつもりだったけど、実際は「気持ち良く話させてくれてた」んだよね。

　だって、いつの間にか契約についての話になってて、ぼくも真剣に質問なんかしちゃってさ。
　最後には「よし！　水の値段は100円ショップで買うより高いけど、ウォーターサーバーあれば生活が変わること知ってるし、お兄ちゃんになら騙されてもいいや。契約しよう」なんて。

　水の味も確かめずにサインしちゃったもんね。
　それが先日到着したんだけど、まぁ……どうってことない味。普通。極めて普通。
　でも、これからしばらくの間、付き合うことになるわけなんで無理矢理にでも愛そうと思う。そのためにサーバーの色、ピンク選んだしね！


　それから数週間後。
　某大型電器店……いや、伏せる必要ないか。ヨドバシカメラでふらふら時間つぶししてたら、「実演販売開催」なるものが行なわれててね。

　日本一を塗り替えた残念系ナルシスト！　ガジェット山川の話題の人気商品！！

「日本一ってなんのだよwww」と思いながら立ち止まったら、待ち構えていた店員がビンゴカードを渡してきて。
　どうせヒマだからちょっと見ていくことにしたんだよね。

　そしたら、まー、話術がすごい。
　ひとを惹き付けるってこういうことか～なんて思いながら聞いてると、わかったのは「今日は、“ビンゴ大会”と“iPad miniの販売”をやる」ってこと。
　この時点でいつの間にか60人くらい集まってたかな。

　で、ビンゴ大会が始まったんだけど、これがとにかく適当で。
　カードを確認もせずどんどん賞品を渡していて、5人くらい当たったところで、iPadがいかにすごいかってのを説明し、そのあとヨドバシの店員を呼び寄せる。

　ここから2人の掛け合いになる。ま、掛け合いっていうか茶番ね。
「マネージャー。このiPadとルーターをセットにして、いつもはおいくらで販売してるんですか？」
「77,800円です」(iPadに書き込みながら)
「でもねー、それだと私が今日来た意味ないんですよ。どこまで負けられます？」
「うーーーーーん。48,000円！」
「おおー、それはがんばりましたね！　でも、これで買いたいって思う方います？　はい、挙手」
　お客さんの手は挙がらない。
「ですよねー。せっかくなんでね、こうしちゃいましょう。11,500円！」(iPadの数字を書き換える)
「いやいやいや、それじゃ商売やってけないですよ！」
「じゃあ聞いてみましょう。このお値段なら買いたいって方？」
　パラパラと手が挙がる。
「ここまで来たらね、そうだ！　そこのボク、ちょっとこっちに来てくれる？」
　そう言って、手前にいた小学生を呼び寄せ、彼の手で……

　11,500円の「1」を「￥」に書き換えた！！！

「はい、どうですか？　1,500円。これなら欲しいって方は？」
　かなりの手が挙がる。もちろん、ぼくも「おおおおー！」とか言いながら挙げる。
　どうせなら最後まで見てやろうと思ったから、場を盛り上げていかないとね。

　そこから、さらに目覚まし時計と、ドイツだかイタリアだかの医者が開発した布団のダニやウイルスを除去する見たことない形の電気製品をつけるっていう、ザ・テレビショッピング的なこともありつつ、
「では、マネージャー。この商品、何名の方にお売りできますか？」
「いやー、どうがんばっても2名までですね」
「いやいやいやいや、それじゃあ、みなさん納得しないでしょう。ここはもう私がこちらにある札を手に持ちますんで、持ってった方が権利をもらえるってことにしちゃいましょう」
　そう言って15枚くらいの札を両手に持つと……ものすごい奪い合いに！
　ぼく、最前列で観てたのに後ろから伸びてきた手に振り払われたからね。

　でも、
「いま、手を挙げたのに札もらえなかった方いらっしゃいます？」
　つって、結局は全員もらえたわけ。

　で、「ご購入様はこちらですー」って、別の店員に誘導されて着いた先は……

イー・モバイル契約カウンター。

　だよね。
　そりゃそうだよね。

　次々に席へ着くお客さんたち。
　すげーな。10卓がパンパンになって、さらに立たされてるひとまでいるし。

　ぼくは、忙しそうなスタッフを無理矢理捕まえて、わりと大きな声で聞いてみた。
「これってイー・モバイル契約しないと買えないってこと？」
「はい、そうです！」
「そんなことさっきまでは一度も言ってなかったよね。ステージにいた彼も」
「……いや、私はその場にいなかったのでちょっと」
「ちなみに月いくらかかるんですか？」
「6,600円になります」
「たかっ！　クソたかっっ！　ゲロたかっっっ！　吉高っ！　由里子！　ぼくいらないんで、この札返します」

　そのあと、マッサージ機コーナーでゆったりしつつ、「そういえばウォーターサーバーのあの手口ってどうなんだろ？」って、いらぬ検索をしてみたところ、

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ウオーターサーバー当選…でも水は有料　契約巡る相談増

　ボトル入りで宅配されるミネラルウオーターや浄水を飲むときに使う供給器(ウオーターサーバー)が「くじで当たった」と勧められ、水の定期購入契約をしてしまうトラブルが増えていると、国民生活センターが5日、注意を呼びかけた。サーバーのレンタル料は無料でも、水はお金を出して買わなければならず、1年未満の契約解除にはサーバーの引き取り料を要求されるといった事例が多いという。
　同センターによると、相談者の多くはスーパー店頭などで催された抽選会でくじを引き、「2等のウオーターサーバーが当たった」などと言われて契約を勧められていた。当たったことで気分が高揚し、よく考えずに契約してしまう事例もあるという。(後略)
[朝日新聞デジタル]
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　へー、ぼくのときとまったく同じ手口だ。
　でも、こっちは2年契約だからね。2年未満の解約だと9500円取られるんだから！
　騙され度合いじゃ負けてねーぞ！！！

　……ハァ、あのお兄ちゃんにまた会いたいな。今度はどんな話をしようかなぁ。

出典：マスクド･モリタ「ぱちんこ帝国データバンク」（スポニチアネックス、2013年09月16日）


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