知ってほしい、車内放置事故やその先のこと。

※この記事は真面目な話題を含んでいます。私は遊技する側の人間です。負けっぱなしです。
※この記事の目的は「事実・現状を今だけでも知ってほしい」です。ふーん、くらいでも大丈夫です。寝て起きたら忘れていてもいいです。
※私は専門家でもない、そこら辺にいる一般人の養分です。正確なデータを知りたい方は最後に関連リンクを用意しているのでそちらをご確認ください。

<もくじ>
1.はじめに
2.児童虐待について
3.児童虐待の相談件数について
4.車内放置死亡事故、撲滅
5.おわりに


1. はじめに
今年も夏が近づいてきました。子どもの車内放置事故が起きやすい季節に突入していきます。
実は児童虐待防止とぱちんこホール業界は深い関係があり、タイトルにもあるような児童の車内放置防止キャンペーンを実施したり、児童虐待防止に向けて取り組まれています。遊技産業健全化推進機構ニュースにも特集で記載されているほどです。

出典：遊技産業健全化推進機構ニュース　2021年5月号、遊技産業健全化推進機構
https://www.suishinkikou.or.jp/image/20210421.pdf

先日、「パチンコ ♥ おとめ道」のピノコ先生やパチ7編集長さんのTwitterにて「ぱちんこホールでの車内放置事故死4年連続ゼロ」について話題にされていました。後述しますがこれは本当に凄いニュースなんです。

パチンコ ♥ おとめ道 第345回「データで見る車内放置最新版」 https://pachiseven.jp/articles/detail/18137#contents

今回は皆さんに上記の車内放置をはじめとした児童虐待について知ってもらいたい！と思い、この記事を書いてみました。


2.児童虐待について
児童虐待を知っておくうえで、4つの単語だけ知ってください。
①身体的虐待:殴る・蹴る
②性的虐待:子どもへの性的行為
③ネグレクト(育児放棄):家に閉じ込める、食事を与えない。←車内放置はこれに含まれます。
④心理的虐待:言葉による脅し、無視、面前DV

児童虐待で多いのは①身体的虐待と思われがちですが、今は④心理的虐待が最多です。
2013年に④心理的虐待が①身体的虐待を上回ってから、④心理的虐待が最多な状態が続いています。逆転した原因には色々な背景があります。ただこの問題は複雑なので、興味がある方は最後の関連リンク集などを見てみてください。

児童虐待の定義と現状 ｜厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/dv/about.html


3.児童虐待の相談件数について（解釈は要注意）
児童相談所(全国225か所)が児童虐待相談として対応した件数は毎年増え続けています。
つまり毎年、最多件数を叩き出しています。令和3年度は207,659件(速報値、昨年比+1.3%)でした。
実は増加率が鈍化しているのですが、高止まりと捉えてよいのかは伝染病関連の影響もあるので難しい所です。

出典：令和3年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数（速報値）、2022年9月、厚生労働省

【ここから重要】
ただし、毎年虐待"事案"数が増えているとは限らないことに注意が必要です!
これは児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」が広く周知されたことにより、
通報が増えた(=今まで潜在していた部分が炙り出された)からという原因もあります。
つまり語弊を恐れずに言えば"ポジティブに捉えられる理由"なんです。
その一方で、近年は伝染病関連で意図的に人と関わる機会が少なかった(=発覚する機会が少なかった)ことから、また潜在事案が増えはじめているのでは、という意見もあります。


4.車内放置死亡事故、撲滅
先日、「パチンコ ♥ おとめ道」にて車内放置死亡事故が4年連続でゼロだった。という漫画が公開されていました。
これ、本当に凄いことなんです。相当明るいニュースなんです。
2017年に痛ましい死亡事故が発生しましたが、それ以降はぱちんこホールでの放置死亡事故はゼロです。

毎年11月に児童虐待防止活動を訴えかける大きい市民集会があります（東遊商さんなども参加されています）。
昨年実施された集会の主催者閉会挨拶では、ぱちんこホールでの車内放置死亡事故ゼロが取り上げられ、参加されていたホール関係者に謝辞が述べられていました。それくらい児童虐待防止運動を行っている法人や団体内ではビッグニュースだったんです。
会場にいたホール関係者の方々も、やってきたことが実を結んだんだ、と思われていたのではないでしょうか。
遊技する側の私も話を聞いていて嬉しかったです。ホール関係者さんの努力は確かに実を結び始めています。


5.さいごに
先ほど紹介した集会では過去1年間に虐待によって亡くなられた子どもたちの氏名と死因が読み上げられます。
これが本当に辛いんです。この集会が必要なくなる日がいつか来てほしいと思いながら、参加者全員で毎年追悼しています。

今年もまた暑い季節がやってきます。もうコロナ禍ではない今年の夏は外出する人が多くなると思います。
ぱちんこホールに向かう人も増えるかもしれません。

今の子どもたちは「22世紀まで生きる人たち」です。もうそんな時代です。
そんな子どもたちを皆で守っていきませんか。車降りたら周り見渡してみませんか。
意識するだけでも、意識する人が増えるだけでも、虐待防止の輪は強く繋がっていきます。

命あっての勝ち負け・収支です。私たちよりも長く生きるであろう子どもたちの命を
私たちも守っていきませんか。

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＜参考リンク・参考資料＞
・令和3年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数（速報値）、厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000987725.pdf
⇒令和3年度の速報値です。これをもとに今年の9月に第19次報告が公開されるはずです。

・子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第18次報告)、厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190801_00006.html
⇒この報告書は児童虐待の現状を知るうえで大変重要です。時間があったら読んでみてください。

・遊技産業健全化推進機構ニュース　2021年5月号、遊技産業健全化推進機構
https://www.suishinkikou.or.jp/image/20210421.pdf
⇒「児童虐待のない社会へ~業界内に広がる支援」として特集されています。

・オレンジリボン運動（認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク）
https://www.orangeribbon.jp/info/npo/2022/11/20-1.php
⇒市民集会の主催NPO法人です。この市民集会は無料ですので機会があれば是非参加してみてください。衝撃を受けるはずです。

・2017年の車内放置死亡事故2事案のうち1事案について（魚拓）
車内放置で乳児死亡 逮捕の母親「パチンコしていた」6月1日 20時51分
https://web.archive.org/web/20170605102809/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170601/k10011003461000.html
先月、山口県防府市で、生後２か月の赤ちゃんをおよそ５時間半にわたって車の中に放置し熱中症で死亡させたとして逮捕された母親が、その後の調べに対し、当初、供述していた自宅アパートではなくパチンコ店の駐車場に車を止め、パチンコをしていたと供述していることが警察への取材でわかりました。
警察によりますと、容疑者は当初、自宅アパートの駐車場に車を止めていたと供述していましたが、その後の調べに対し、近くのパチンコ店の駐車場に車を止め、パチンコをしていたと供述していることがわかりました。
車の窓を閉めてエンジンを切っていて、赤ちゃんが後ろの座席でぐったりしているのを見つけ自分で消防に通報したあと、車を自宅アパートの駐車場に移動させたということです。

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