マジメに逆順から時計を組み立てようと思うんだ

9月某日正午過ぎ。

仕事中に一本の電話がかかってきた。
電話帳登録はしていないが見覚えのある電話番号に、少し警戒しつつ電話を取る。


「お世話になります。先日ご試着頂いた時計ですが、10月より価格改定の案内がメーカーよりありまして。」
「よろしければぜひ、またお早めにいらしてください。」


そういえば梅雨が明けた頃、店頭で小一時間購入を悩んだモデル。
忘れたふりをしていたがその後しばらく、メルカリで程度の良い中古は無いものか、並行輸入で安く買えないものかと時間があれば調べていた時期もあった。

それにしてもわざわざ電話してくるなんて、商売熱心なものだと感心しながら詳細を尋ねてみたところ、10%の値上げだという。

10%。改定後の価格から考えれば今は実質一割引ともあれば、値上げ前のチャンスを逃す手はない。
しかしこちらは昨年結婚し小遣い制、おいそれとは浪費できない身である。
検討してみますと答え、仕事に戻った。

その日、口座の残高が大幅に減ったことは言うまでもない。


次の日、勢いで散財したものの、冷静になってみるとだんだんと非常にまずい状況になった実感が湧いてきた。
あのお金は小遣い制になることを見越し、独身時代から別で隠していたお金。
その大半を結婚1年目で失ったとあってはこの先どうすれば良いのか。自治体よ誤送金で4,630万円振り込んでくれないか、そして社会問題になった後、最終的に大物YouTuberよ救ってくれないか。ヒカルにはおもちゃにされそうだからHIKAKINがいい、もしも指名できるならヘラヘラ三銃士とかの美女でお願いしたい。

そんな妄想をしていたとき、たまに眺めていたパチ7というサイトで、車を購入した費用をパチンコパチスロで稼ぐ趣旨の投稿があったことを思い出した。
タイトルが独特で、とても印象に残っていた。これだ、これしかない。最近はめっきり行く回数は減ったものの、失ったお金をパチスロで補填する。昔取った杵柄で来年中には回収を目指したい。

問題は２つ。

１つ目は、ここ1年ぐらい、まともにパチ屋に行っておらず、長期間のブランクが不安要素である。以前は仕事帰りや特定日に朝から並んだりとかなりの頻度で足を運び、ここ数年は年々小さくなるものの年間プラスを維持できていた。
完全に六号機移行して以来、勝ちづらくなり
足が遠のいた結果、2022年はマイナス15万弱という情けない状況を打破するべく、まずはこのブランクをなんとかしなければならない。

そして２つ目が何よりも難題だ。というのも、嫁がパチンコパチスロに嫌悪感を持っており、彼女の中ではすでに私は4年前に引退していることになっている。
一度デート前に、高設定らしき北斗の拳ユリアのAタイプに座ってしまい、3時間ほど待たせたのが原因かもしれない。
でも考えてみて欲しい、そんなに高給取りとは言えない私が、今まで飲み代を全て出したり高価なプレゼント代をしたりしたそのほとんどはパチンコマネーによるものである。
しばらくの間（残高が戻るまで）、こっそり復帰したとて文句を言われる筋合いはない。


そして次に、問題に対する解決策について。

１つ目のブランクの問題は隙間時間でマイホに通うことにより解消可能であろう。入店→競歩の速度でホール一周→打てる台なし→帰宅のルーティンをこなしているうちに、またマイホの癖なども見抜けるのではないか。
そして２つ目、嫁の目を盗んでの実践時間の確保についてだが、彼女は飲みが趣味であり、週に1〜2回は飲みに出ている。そのうちの半数以上は日を跨いで帰ってくる為、その日は気兼ねなく勝負できそうだ。
とはいえそのタイミングで常に打てる台があるとは限らず、むしろ早く帰らないときに限っていい台を見つけるような気がしてならないが。


というわけで、今後気長に実戦の記録を付けていきたいと思います。
自由帳のみなさま、どうぞ宜しくお願いします。



〈10月の記録〉
稼働日数：3日
結果：▲3,000円
内容：よさジャグを3台触ってみたものの、案の定時間の取れない日にしか打てず、平均450ゲームというしょぼい稼働で終了。
いや、そもそもよさジャグというのが幻想である可能性も8割ぐらいありそう。

※口座残高復活まで残り903,000円※

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