過去の嫁と奇跡の再開

5月某日

今日は嫁ちゃんとちょっと遠出をして、大きめのホールで打とうと約束をしていた。

お昼すぎに車に乗り込み、いざ向かうとそこには僕が見たこともない後継が。

とにかく人、人、人。お祭り状態の稼働で、初めてこんなに人が来るかと衝撃を受けた。

｢すごいね…でかいし人多いし台いっぱいだよ。｣

｢ここはいつもそんなもん。ほら行くよ、狙い台あるんでしょ？｣

そう、今回大きいホールで打つのには理由があり、僕が打ちたいと言った台がおいてあるからだ。(僅か2週間ぐらいでマイホにも導入されたが)

『しかし1台しかなかったけど空いてるかな…』

そんなことを思いながら向かうと、運良くその台だけポッカリと空いていた。

｢空いてるよぉぉぉぉ｣

嫁に歓喜の声を上げると、

｢その台壊れないとキツいから頑張ってね｣

となぜか死刑宣告を受けた。

『まぁいいか』と早速その台に座り、はやる気持ちを抑えてタバコ吸いながら改めてその台を見上げる。

涼宮ハルヒの憂鬱。僕のヲタク人生をスタートさせた元凶の一つだ。

嬉しさと懐かしさがこみ上げてくるのを抑えて、いざスタート。

学生の頃にアニメで見たステージがいくつも出てきて、やはりパチスロって凄いと改めて感心する。

そうこうしている内に、早くも弱チェを引くと右下に赤いマークが出現。

『なるほど、この赤いマークがある間がチャンスか。』初心者に優しい台と感じ安堵する。

続いてチャンスを引き、発展。

｢久しぶりだな…長門｣

そう、学生時代初めての嫁として君臨した長門有希。今でも好きなキャラダントツNo.1だ。

｢朝倉との戦闘か…頼むぜ長門｣

願いを込めてレバーを叩く。

画面には長門が針が突き刺さる光景が…。

｢駄目か…｣と呟くとエピソードストーリーへ突入。

｢なるほど、これで期待値上げてくのか｣

納得し、ベルを引いて期待値を4.5まで上げる。

『これは流石に当たったかな』

と安心しながらレバーを叩くも、赤文字もカットインすら来ず。

そのまま通常画面へと戻っていった。

『期待値こんなに上げても外れるのか…これは骨が折れそう』

なんとかすごろくを進め、2度目の発展へ。

今回も長門リベンジ。頼む今回こそは。

いざ朝倉戦へ挑むレバーを叩くと唐突に流れる次回予告。そして演出中の長門カットイン。

見事にキョンを守りきった長門。羨ましいそこ代わって。

そしてついにART｢激奏ライブ｣へ。

最初にハレハレチャンスを繋げてゲーム数をどんどん倍にしていく、大事な場面だ。

特に見せ場もなく、50Gからスタート。

そして画面に広がるのは、学園祭ステージで演奏するSOS団の団員たち。

｢あぁあ、長門が動いてるギター弾いてるやばい。｣

感情が昂るのを抑えつつ、ひたすらレバーを回した。

激奏ミッションや上乗せコンボを引くも、他には何も絡められず出玉は300枚弱ほど。

その後も激奏ライブへ入るが単発ですぐに終わることが続き、結果は惨敗に終わった。

しかしこの時の心境は非常に満足し、

『帰ったらハルヒ全巻見返そう』

そう思いながら嫁ちゃんと帰路に着いた大満足の日だった。

後日マイホで売った時には快勝したのですが、それはあとのお話で。

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