あの日見た台の価値を僕はまだ知らない。

そうだ、久しくこの感覚は無くなっていた。私と言えば東北に生息する珍古台ハンターであり、昨今のとりあえず糞台って言っとけという感性では味わえない一瞬の煌めきを感じて生きてきた。噛めば噛むほど味がくどくなる
これは私が出会った、時に探して歩いた、素敵な台の数々、それを紹介させて頂きたい。
今回は、過去におさるや花田勝など、華のある輝かしい芸能人タイアップ機だ。
特に筐体画像を載せたりしない、調べることで知識が深まる。辞書とはその為にある、と。中学の小林先生は言っていた、貴方の目の前にある媒体で調べることはできるはず。そして全てを調べ終わったとき、貴方の頭の中は晴れて花園。ようこそエデンの園へ。『人生に無駄なことはない』と言っていた小林先生の言葉、それを覆す瞬間が味わえるはずだ。

―パチスロ五木ひろし―
『五号機初の天井』ホーク3や『減るボーナス』のキャシャーンなど常に斬新さをユーザーに提供してきたJPSが世に解き放った名機、本来演出デバイスである液晶をあえて風光明媚な日本の風景を楽しませるという事にのみ特化した秀作。『演出』は音声演出のみ、日本の四季を崩してはいけないという、強い意思が感じられる。液晶を崩さず、完全告知できるように筐体の左下には

『五五chance』

と、某ピエロ型マシンをオマージュしながらも彷彿とさせない和製告知ランプが燦然と輝く。『演歌の告知機』といえば年配の方をターゲットにしていると思いがちだが、本機をフル攻略する場合は小役目押しで毎Gビタ必須、ここまでは某ピエロ機にも言えるがボーナスでも気を休められない、CB時は目押しを駆使してウグイスとチェリーの複合役を取ることで枚数アップとバリバリの技術介入機、ターゲットはどこなのか。もはや誰にもわからない、しかしそんな事は些細な事だと気付くだろう。ボーナスを揃えた時、四季は終わりを告げ液晶に満面の笑顔に溢れた五木ひろし御大が現れ、君を祝福してくれるのさ。

『おめでとう！！』・・・と。

祝福の後はミュージックボックスの名に恥じぬ名曲を堪能させて貰える店内BGMを止めろとクレームをいれてはいけない、液晶に刮目せよ。
宴はまだまだ終わらない、ボーナス終了後の10ゲームはレバーを叩く拳に力を！CZなんてちゃちなもんじゃない、BB成立で液晶を活用した五木ひろし御大の『インタビュー映像』が流れるという1粒で２度美味しいスペシャルタイムだ！10ゲーム過ぎてもまだ『黄昏ランプ』が点灯している！これは100ゲームまで点灯しており、ぶっちゃけなんの意味はない。しかしこれは、ランプが点いてたら意味が無ければダメなのですか？と、現代のパチスロ業界へのアンチテーゼを世に知らしめようと立ち上がった。そんなコンセプトだったのかもしれない・・・だが、現実はコケた。

〜次回予告〜

なんだって！？。ラーメンの鬼とパチスロがタイアップ！？ラーメンの鬼といえば店内は『私語禁止』とか・・・バカ野郎！！仲間同士で『やっべ！マジアチい！！！！』と語り合うあの高揚感、『小皿に取り分けてあげるね』と言わんばかりに隣から優しさに溢れたあの目押しを行うパチスロ界の慈愛は決して『私語禁止』等と書かれた世界じゃない、伊丹十三監督の映画『タ◯ポポ』レベルに人情に溢れた世界！それがパチスロだ！！それをじっくり思い知らせてやるぜ！！



次回！！見つけたアイツは整備中。の巻！

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